04年9月 井上社長定例会見


9月29日(水)、午後3時からTBS放送センターの役員大会議室において、井上社長の定例記者会見が行われました。概要は以下の通りです。

2004年9月30日
TBS総務局広報部

◆ (株)TBSテレビ発足について
今まで4年間、TBS R&C、TBSエンタテインメント、TBSライブ、TBSスポーツと4つの分社でやってきたが、このうちテレビ部門の3社を統合してTBSテレビという大きな会社にすることにした。当初の目的として、経営マインド、コスト意識、競争意識の育成という大きな柱でやってきた。しかし、せまいところで競争するようになってしまったという反省もあって、一つの会社にする。テレビはもう一度、一つにまとまってがんばって欲しい。テレビの制作部門に加えて、営業や事業も業務委託の形で加わる。著作権や放送免許、編成権は本社に帰属するし、営業のセールスを指揮する権限も本社に帰属する。

◆ NHKの不祥事について
各番組担当者一人一人のモラル、倫理観によるところはNHKもTBSも同じだ。全力をあげてその倫理観に訴え、また会社に対する忠誠義務に訴え、不祥事を避けたい。

「プロジェクトX」に関して言えば、我々、民間放送は番組の中味そのものが何らかの形でCMに近い形になることをいままでも厳に慎んできた。我々は特にその辺については襟を正してやってきた。その意味でも、いわば受信料で成り立っているNHKさんがスポンサーから協賛金をもらっていたことは、特に「プロジェクトX」という番組の性格からいって、非常に遺憾な点があると思っている。

◆ アテネ五輪「女子マラソン」について
TBSの「女子マラソン」放送の裏でNHKが「女子マラソン」を地上デジタルで放送したことは非常に遺憾だ。民放連を通じて正式に抗議をしている。これまでNHKとはいい協力関係でやってきたが、この件では地上デジタルの普及のためだといって強引に放送したが、それはいかがなものか。これはNHKとこれまでやってきたことから、逸脱しているのではないかと思う。

◆ 上半期の総括について
視聴率はG帯2位を確保できそうだ。残念だが全日帯は4位、P帯3位で終了すると思う。G帯は第2四半期に入って連ドラが復調し、火曜21時の前倒し改編がうまくいった。課題の全日帯は「ウォッチ」が徐々に上がってきている。手応えは感じてきているがまだ全日帯がよくない。

◆ 球界再編について
新しい業界の方が参加を希望することはプロ野球全体のためにはいいことだと個人的には思う。
しかし、このところの巨人戦のレーティングの悪さには弱っている。
来期の野球編成についてはまだなんとも言えない。
一連の騒動については、プロ野球界が一つのビジネスモデルになっていく転換期なのかなと思う。これを機に、ちゃんとした形でプロ野球ビジネスが成立していく転機になればいいと思っている。
もし新しい球団が出来るとすれば、プロ野球全体が活性化していき、おもしろいゲームができるのではないか。交流試合も出来るし来年はもっと期待できると思っている。

以上