東京放送番組審議会の声明




2002年5月20日
東京放送番組審議会

声明



政府が今国会で提出し、既に実質審議に入っている「個人情報保護法案」および「人権擁護法案」は、報道機関を規制する権限を政府に与え、憲法で保障された「表現の自由」を侵すおそれのある内容が含まれています。

 報道機関は国民の「知る権利」に応える大切な使命をもち、それを実現するための自由な取材活動、表現活動は自主自立の原則に沿って自ら律すべきものです。この国民の「知る権利」が公権力によって規制されることは、国民全体の不利益となり、ひいては民主主義の基盤を脅かすものです。

 当審議会は、放送が国民の人権、プライバシーを侵害するおそれのあることを憂慮しています。しかし、すでに第三者機関である「放送と人権等権利に関する委員会・機構」(BRO・BRC)や、「放送と青少年に関する委員会」等が積極的に活動していることに鑑み、国民の信頼を得られるよう、放送界が自主・自律の取り組みに更に一層努める事を要望します。

 またこうした規制が、番組審議会の放送番組審議機関としての存在意義を否定しかねないことも懸念しています。
 このような理由により、当番組審議会は上記の二法案に対して強く反対します。




問合せ先 東京放送番組審議会事務局
03−5571−2265