木曜よる9時
『ぴんとこな』第5話はいかがでしたか?
「俺の前では無理して笑わなくていいよ。辛い時は聞いてやるから」
あやめを心配する恭之助の想いがたっぷり詰まった言葉にドキっとした方も多いのでは?
恭之助の前で泣きそうになるのを必死に我慢するあやめの表情も印象的でしたね。
一方、優奈との関係をあやめに知られた一弥。舞台に立てているのは自分の力で掴んだものではなく澤山家のおかげ。そして一番大切な人を失った、と絶望する一弥の涙…。あやめの為に死に物狂いで歌舞伎に人生を捧げてきたからこそ、それが自分の招いた結末だとマジメな一弥は自分を責めてしまっているのかもしれません…。
第5話の感想はファンメッセージまでお願いします。
さて、そんな一弥の涙シーン!!!
撮影は8月上旬、とあるホールをお借りし、中村京蔵先生にご指導いただきながら行われました。
演目は、「菅原伝授手習鑑 加茂堤」、山本さん演じる完二郎は桜丸を、一弥は苅屋姫を演じていました。もちろん、お稽古を積んで本番に挑まれたお二人。
二人の姿…とっても美しかったですよね(ホレボレ)♪
しかしながら、一弥の表情がさえない…。
まずは桜丸(完二郎)が出迎え、苅屋姫(一弥)が登場する部分。
一弥の悲しみの表情を、山室監督と優馬くんは相談しながら進めていました。
というのも…「加茂堤」の、この場面。簡潔にいうと…桜丸が仕えている殿(斎世親王)と苅屋姫は恋仲にあり密会する…というもので、苅屋姫としては“とっても嬉しい”という気持ちであるべき部分。
京蔵先生 「苅屋姫としては、嬉しい表情なんですよね」
山室監督 「そうなんですよね。ただ、一弥の精神状態としては糸1本で繋がっているような感じなので…」
優馬くん 「必死に嬉しい表情を作ってるけど、作れていない…悲しさのほうが強い方がいいですか?」
山室監督 「そうですね…」
優馬くん「この位の表情(演じてみる)なら大丈夫ですか?」
京蔵先生 「そうですね」
などと話し合い、集中していた優馬くん。
一弥の悲しそうな舞い…後ろ姿からも十分感じ取れたと思います。
そうそう、セットの中に殿の乗る“牛車”がありましたよね。
完二郎や一弥の後ろでじーーーとしていた牛がいたと思いますが…。
舞台上はとーーーーーっても暑く、自由に脱ぎ着出来ないため、映像に映る間は、着用したままだった牛役のお二人。
さて、話を戻して…悲しそうに舞っていた一弥が、とうとう涙してしまう部分。
「一番大切な人を失った……」
舞台上にいる一弥のまわりから、共演者も客席の人も消え、ポツンとスポットライトを浴びる一弥が、なんだかとってもかわいそうに思ってしまった方もいるのでは?
耐え切れず涙を流してしまう部分は、エキストラのみなさんには休憩していただき、優馬くんもスタッフだけで集中した状態で撮影が行われました。
(エキストラのみなさん、ご協力ありがとうございます)
まずはリハーサルが行われ…
山室監督 「声が漏れるのを止めるために、途中から口を手で押さえたいなと」
優馬くん 「分かりました」
山室監督 「タイミングは任せるので。急がなくても大丈夫」
優馬くん 「はい」
などと最終的な動きを決定し、本番へ!
かなり集中して挑んでいた優馬くんですが…「すみません。もう一回やらせてください」と山室監督に。メイクや衣装を調え、深呼吸をして挑んだテイク2では…ポロポロっと大粒の涙が!!(もちろん、目薬じゃありませんよ…)。そして、すすり泣く一弥に…スタッフの瞳もウルウル。本番後、「一弥がかわいそうだな…」と山室監督がつぶやいていたのですが…山室監督と同じ思いの方も多いのではないでしょうか?(いかがでしたか?)
そんな優馬くんのお芝居に「OK!OK!良かったよ」と満足げな表情の山室監督。
「ありがとうございます」と優しい表情を見せてくれた優馬くん。
みなさん、第5話の感想や応援メッセージは「ファンメッセージ」にお願いします。