バラエティー
構成会議は
ザックリといこう
田代冬彦 プロデューサー
番組の柱を自分自身が見失わないこと
構成会議では、いろいろな条件で制限されながら、面白い番組を考えなければならない。テレビ番組なのだから、分かりやすく楽しくなければならない。楽しいことを考えているにもかかわらず、さまざまな条件に気が滅入る時がある。こんなとき、“ザックリいこう”が出てくる。細かいところにとらわれている目線を解き放って、高い所から大きく見渡そうという提案である。まず、大きな基本条件を押さえる。その後、立ち現れてくる様々な条件をひとつひとつつぶしていく。
何回も暗礁に乗り上げ、そのたびに、また“ザックリいこう”が始まる。
プロデューサーとして、新番組をたち上げるとき、一番大事な条件は、“ザックリ”作った「番組の柱」を自分自身が見失わないことである。
ディレクター諸氏も構成作家諸氏も様々なアイデアを出してくる。出演者の側からも様々な条件が出てくる。いいアイデアには飛びつきたくなるし、困った条件が出たときは頭を抱えたくなる。
そんなとき、プロデューサーが動揺すると会議全体がストップしてしまう。時に、会議全体が盛り上がる目の覚めるようなアイデアが出る。全員がうなずいている。でも、“番組の柱”にてらすと、どうもうまくはまらない。こんなときにその名案を否定するのは実につらい。一緒に仕事していく仲間たち全員を敵に回したような気がしてくる。こんなときプロデューサーは、確信を胸に秘め、ひたすら説得を続けるのである。ザックリ、ザックリ……。
ああ、プロデューサーは孤独だ。などといいながら一人で酒を飲む夜もある。