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唐招提寺2010プロジェクトについて

唐招提寺2010プロジェクトについて

奈良だより

奈良だより
<5月19日 うちわまき>
5月19日木曜日、唐招提寺で中興忌梵網会、通称「うちわまき」が行われました。唐招提寺の行事の中でも人気の「うちわまき」、詳細は「唐招提寺行事」のページをご覧下さい。

TBSからの参加者はM部長、H子先輩、N美先輩、K子先輩、M子先輩、そして私I子の総勢6人。一人足りません。T瀬のおじ様はお仕事の都合により東京に残られました。残念。それにしても6人で唐招提寺を訪れるのは初めてです。そして私にとっては初めての唐招提寺訪問です。

のぞみで東京駅から京都まで2時間20分。京都で近鉄特急に乗り換え、一路大和西大寺駅へ。駅からタクシーを使えば唐招提寺までおよそ3時間半の旅です。意外と近いものですね。19日の奈良は幸いお天気にも恵まれました。伝説的雨女のM子先輩を擁するわが文化事業部の一同は胸をなでおろしました。奈良の新緑が美しく我々を出迎えてくれ、感慨もひとしおです。
午後3時前に到着した唐招提寺南大門付近は、4時開始のうちわまきを控えすでに参拝客でにぎやか。関西近郊の方がほとんどかと思えば、京都弁、大阪弁に交じり標準語の比率も多かったのが以外です。さすが唐招提寺名物のうちわまきです。

南大門は通りにせりだすように堂々とした構えを誇っていました。門の下に立ってみると何故か包み込まれるようなほっとする安心感を覚えます。柱の木肌が陽の光をうけて、触れてみるとほのかに暖かかったのが印象的です。門をくぐると正面に再建中の金堂、写真や映像で何度も目にした風景です。しかしやはり空気のにおいや風の感触、木々の葉擦れや踏みしめる玉砂利の音、これは実際に訪れてみないとわからないものですね。 金堂を左手に、木立の茂る小道を右に入って進むとすぐに視界が開け、礼堂、鼓楼が現れます。そのまま講堂まで進むと、ちょうど講堂前では奉納舞の真っ最中。
一目見ようと背伸びをする人、頭上でデジカメを構える人。人、人、人。
講堂内では法要が執り行われており、外へも読経が聞こえてきます。奉納舞の雅楽と読経と人々のざわめきがあたりを包んでいます。
講堂から離れた小道は静かなものです。法要が終わりうちわまき開始までの時間を散策にあてることにして、まず新宝蔵の唐招提寺宝物展示へ。鑑真和上展、唐招提寺展をご覧になった方にはおなじみの作品が並んでいます。美術館や博物館の展示室で見るのとはまた一味違った印象を与えてくれるのが不思議です。そしてあの隅鬼たちにも再会!寺尾聰さんの音声ガイドナレーションを思い出しますね。

新宝蔵を出て右に進むと土塀の小道、新緑の隙間からの木漏れ日とそよ風が爽やかです。鑑真和上御廟へと続く小道に入り、淡いグリーンの苔の絨毯をわき目に、池を越え、さらに進むと、鑑真和上御廟です。みな静かに頭を下げそれぞれの思いを伝えてきました。
唐招提寺の境内には木立を縫うように小道がめぐっています。ゆるやかな起伏と濃い緑に包まれて散策をしていると心が浄化されていくようです。俳句の寺としても知られる唐招提寺、このホームページでも何度か紹介している松雄芭蕉、北原白秋などの句碑もこの目で確かめてまいりました。
そして俳句といえば、今回M子先輩には大事なお役目がありました。「唐招提寺展俳句コンクール」入賞作品の揮毫されたうちわを記録に収めるのです。人ごみを掻き分けてうちわを一本一本確認する面持ちはまるで受験の合格発表に臨むかのようでした。
それぞれのうちわをしっかり記録に焼き付けてまいりました。もちろん当選された方にはこの写真をお送りさせていただきます。ご当選された方々おめでとうございます。そしてたくさんのご応募本当にありがとうございました。

小一時間の散策を終え、待ちに待ったうちわまきです。すでにお客様は興奮状態。老若男女が今か今かと楼台を見上げ撒かれたうちわを取るべく両手を掲げている様子はなかなかの迫力。
その気迫に気圧されながらも、我々も頑張りました。しかし体験されたことのある方はお分かりでしょうが、本当にあの興奮状態と皆さんの気迫は鬼気迫るものがあるのです。帽子を虫取り網のごとく振り回す方、やみくもに飛びあがる方、バスケットボールのゴール下もかくやのリバウンド合戦が繰り広げられていました。うちわを投げる方も技術が必要です。風の抵抗でなかなか遠くまでは飛ばないものなのですが、なかには風を切って飛んでいくうちわもあります。思わず感心する腕前。
およそ40分間にわたるうちわ撒きが滞りなく終了し、汗と誇りにまみれた我々が手にしていたのはお餅がひとつ。うちわと一緒にお餅も撒かれるのです。小さなお餅を大事に持ち帰って参りました。優しい先輩方が、これはT瀬のおじさまへのお土産にしようと満場一致。しかし帰りの新幹線であの有名な蓬莱の肉まんと、たこ焼と明石焼きとシュウマイを並べてビールで乾杯したことは内緒です。

あっというまの一日が終わり東京へ帰ってまいりました。ほんの僅かの唐招提寺滞在でしたが、やはり行ってみるのとみないのでは全く違います。より厳かで、より優しく、より親しみ深い場所として記憶に残ります。このホームページをご覧の方でまだ行ってみたことが無いという方がいらっしゃいましたら、ぜひ行かれてください。そしてぜひご自分だけの唐招提寺を見つけてきてください。