|
我々の仕事というのは、ほとんどの場合、台本を頂いてそれを読んでから、やるかやらないかを決めるんですけど、「渡鬼」の場合は、本が出来ていなくても、キャスティングだけは決まっているという(笑)。この10年で、僕自身も目の病気になったり、いろいろなことがあったし、橋田先生はご存じどうかわかりませんけど、4人の子供のうち、3人が結婚したし…。もう孫が5人もいるんですよ。野田家だって、あかりにも、武史にも子供が出来たわけでしょ。生まれる前に、病院とかで言うセリフが、実生活で僕が言った言葉と、割と似ていたりするんですよね。まるで、先生に見られてたみたいですよ(笑)。
野田家は、あかりが女優になりたい、って言い出したり、良は単身赴任でいわきにいって工場長になったり、そこにやってきたあかりに恋が芽生えたり…静かだけど、激動の10年を送ってきたんですよね。そこに今回は、リストラの問題もあったし、弥生も、ボランティアだけど介護をやっていたり、いまの社会情勢を反映している家庭でもあると思うんです。唯一の救いは、嫁と姑が上手くいってることくらいですよね。でも、最後には重役にもならせて貰いましたし、リストラを完遂して、なおその責任をとって自分も辞める、という形で終止符を打たせていただいたので、よかったですね。もちろん、この先もいろいろな予期せぬ出来事があるとは思うんですが…。
|