ヨーロッパ最北端の先進国、しかも「ヨーロッパ最後の秘境」と言われるほど自然が残っているアイスランドという国は日本にはあまりなじみがありません。
しかし、温泉好きの人にはここに世界最大の露天風呂・ブルーラグーンがある事は知られております。しかしこれはただの温泉、ただの露天風呂ではありません。近くの地熱発電所から排出された温水、つまり発電所からは要らなくなった、いわば工場排水が使われているのです。
「リラックスしてビールを飲んで楽しむには最高の場所ですよ」(男性客)
「私は雪が舞い散る中でお湯につかることは、とてもすばらしくとてもわくわくします」(女性客)
この地熱発電への取り組みこそが、アイスランドをかつてのヨーロッパの最貧国から最も豊かな国へ、しかも最も経済競争力の高い国にのし上げるきっかけを作りました。今では地熱発電と水力発電がエネルギー供給の7割を占める、そういう国になりました。CO2を出さないクリーンな国という事で環境問題での優等生となったのです。
「1970年代のオイルショックは、我が国に大きな衝撃を与えたと思います。価格は上昇し、アイスランドは深刻なインフレーションに見舞われました。我が国は安定的な経済発展を望むならば国のエネルギー基本を変革することが必要です」
(アイスランド オラフル・グリムソン大統領)
火山国で資源の無い島国が、そのハンディキャップをプラスに転化できたのは何故なのか、そこには「こういう国にしたい」という政治的な意志がまずあったからだと大統領は言います。アラブの国々が地面から石油を掘り出したように私たちは地面の底からエネルギーを得たんだと、しかもそれは環境を破壊しないんだと言っていました。
火山国で島国という点では日本も同じでありますが、皮肉な事に地熱発電の進んだ技術を取り入れた先も日本からでした。
|