第10話のトリック解説


他殺かのように思われた藤川明子の死は、実は自殺でした。松本への気持ちをどうしても断ち切ることのできなかった明子は、“千賀子には言えないけれど”と前置きした上で「明ちゃんといると落ち着く」とささやく優柔不断な松本と、そんな松本にプロポーズされたといってはしゃぐ親友・千賀子の姿に絶望して自殺を決意。“ケーキ”というダイイングメッセージを残したことで、松本と千賀子が警察に疑われるように仕向け、2人に自分の苦しみをわからせようとしたのです。

まず、ナイフで指を切って血を付着させた明子は、クリスマスパーティーのために松本が予約してあったケーキにそれを仕込み、さらに別のナイフで手首を切りました。そして、そのナイフを風船にくくりつけて、空へと飛ばしたのです。街中で目撃された“UFO”の正体とは、明子が空へと放った、白いビニール袋を被せた風船の姿だったのですね。

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