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コメント

倉本聰(くらもと・そう)(国分太一との対談より抜粋)

いま、「生活必需品とは何か?」という質問をすると、家電製品を挙げる人が大半です。 しかし、本当は空気であり、水という答えが正しいと思うんです。現在では、“幸せ”という言葉が“便利”という言葉に置き換えられている気がします。 人間は目標を決めてそれに向かって生きていく動物です。戦後、日本人の目標は3種の神器(冷蔵庫、洗濯機、テレビ)でした。 そこをクリアすると、新たに3C(クーラー、カラーテレビ、車)という目標を作り出しました。それもクリアし、携帯やパソコンという新たな目標に向かって際限なく突き進んでいます。 こういう目標はどこかでストップをかけないといけないと思います。 自然には無限の感動があると思います。毎日富良野自然塾のフィールドに出ていますが、山の形や木の生えている場所こそ変わらないものの、葉の色も違えば落ち方、実のつき方も毎日違う。 刻一刻変わっていきます。人間は感動を共有できる唯一の動物です。「感動を共有する」というのはとても大切なことです。 人間同士が感動を共有しながら、時にケンカもするけれども、そうしながらも束になって生きている。それが“幸せ”の原点ではないでしょうか。

国分太一(こくぶん・たいち)(倉本聰との対談より抜粋)

裸足の道を目隠しされた状態で歩いたときに、「昔は普通にこういうことをしていたのに」と思い出しました。 昔住んでいた団地の向かいには芝生があって、よく裸足で駆けっこをしていました。 インストラクターをされている竹下景子さんから、「裸足の道を歩いた方が人それぞれ様々なことをおっしゃる」と聞きまして、 同じことをしていても反応・感想が人それぞれ違うんだということに感動しました。 そして現在僕たちは耳や足の裏で感じることをほとんどしておらず、視覚に頼っているんだと思いました。 富良野自然塾のフィールドを歩いていて、落ち葉やいろんな木の実・種を見つけましたが、 木は動くことができないので種が動こうと一生懸命工夫していることを知って驚かされました。自然の中には、感動が無限にあるんだと思います。 地球の道を歩いてみて、46億年という地球の歴史の中で人類が登場してから現在に至るまではまだごく僅かしかたっていないんですね。 それなのに、その人間が「便利さを求めすぎ」ていて地球の危機を招いているということもよくわかりました。
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