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「第12章」講評
第12章「王子,のんべえと出会う」です.投稿総数は46件と,最近ではもっとも多い数になりました.短いコント風のまとまりがあって,しかもユーモラスで,それでいて人間の性(さが)の哀しさも描き出されている章ですね.
この buveur のセリフをどう訳すのか,いろいろな試みができる箇所ですが,まずは「TK さん」の関西弁からいきましょうか.「酒飲んでんねん」「忘れるためや」「恥ずかしいねん,忘れてしまいたいわ」.関西人ばかりが酒飲みであるわけではありませんが,なんとなくしっくり合っています.次は「にっこりさん」のなんともとぼけた味わいのあるセリフはどうでしょうか.「わし,飲んでんの」「忘れるためなんよ」「恥ずかしいんを忘れるためなんよ」「飲むんが恥ずかしいんら!」.続いて「にっこりえさん」(まぎらわしいハンドルネームですね)の,ちょっとドスのきいた感じのセリフです.「酒を飲んどるんじゃ」「忘れるためじゃ」「恥ずかしいのを忘れるためなんじゃ」「酒を飲んどることじゃよ」.最後には,カタカナの使い方がおもしろい「ナオさん」の訳を紹介しましょう.「酒飲んでンだヨ」「忘れちまうために決まってンだろ」「俺ァ恥ずかしいンだヨォ。そいつを忘れちまいたいんだヨォ」「のんべえだってことだァ!」 のんべえさんもこの作品の重要なキャラクターですので,これにちなんだ賞をここで作ることにしましょう.そこで「ナオさん」には,新設の「のんべえ賞(個性的なユーモアあふれる賞)」をさしあげます.
さて優秀賞ですが,応募数が多かったので,ちょっと多い11編を選びました.
「oomotさん」「こみちさん」「Pikaさん」「ナオさん」「みみずくさん」「あぱさん」「にっこりさん」「くりしぇさん」「にっこりえさん」「砂漠の三毛猫さん」「たんぽぽさん」
次に,パイロット賞ですが,今回は選考委員会で特に強い推薦を受けた作品がありませんでした.候補作としては4つを考えました.いずれも常連の投稿者で,みなさん欠点のない訳を提出されています.しかし,これを一人に絞り込まなくてはなりません.そこで今回は,かわいくてしかも個性的な訳文を投稿された「砂漠の三毛猫さん」に差し上げることにしましょう.そして,このところ出てなかった「王子さま賞」(かわいい魅力的な訳)として,「Pikaさん」を選びました.
パイロット賞 「砂漠の三毛猫さん」
王子さま賞「Pika さん」
のんべえ賞(新設:個性的なユーモアあふれる訳)「ナオさん」
