選ばれし素敵な訳たち
「第2章」講評
第2章の応募においては,システム不備のため,たいへんご迷惑をおかけしました.第1回目の締め切り時点では,応募数が極端に少なくて選考委員会をあわてさせましたが,期間を延長した結果,最終的に40件を越える応募をいただきました.お礼申し上げます.
さて,ここは王子さまが登場する場面ですね.王子さまの第1声が語り手であるパイロットの耳に聞こえてきます.« S’il vous pla?t... dessine-moi un mouton » これについては,ヒロピー教授の部屋に掲載された「きまぐれエッセイ(1),「呼びかけと命令--お願いです...ぼくにヒツジの絵をかいて」をぜひご覧下さい.TBSスタッフの間でも,知的でおもしろくておまけに感動的,と評判です.
原文掲載のときに,moteur の綴りが間違っていて,これもご迷惑をおかけしましたが,ここは飛行機ですから,訳語としては「モーター」ではなく「エンジン」でしょうね.また,王子さまはmouton 「去勢した牡ヒツジ」を欲しがります.しかし,語り手が描いた二枚目の絵は,角のある去勢されていない牡ヒツジの b?lier です.王子さまは,「これはmouton じゃない ,b?lier だよ.角が生えているだろ」と言うのですが,この b?lierどう訳すのか,ずいぶんとバラエティに富んだ訳があって,選考委員会の私たちも楽しませていただきました.
少し披露しましょう.意外だったのは「ヤギ」や「山羊」という訳がいくつかあったことです.他には「男の子」「おとうさんひつじ」「おとなのひつじ」「おとなになる羊」「羊でもちがう羊」「気性の荒そうな雄ひつじ」「自然のなかにいる羊」「らんぼうなヒツジ」「強いひつじ」.いろいろあって,なんともおもしろいですね.なかでも一番の傑作はframboise さんの「このヒツジはお嫁さんを探しにいっちゃうよ」でしょう.
で,今回の選考結果ですが,優秀賞は次の方々です.
「framboise さん」「ラ・パンセさん」「にっこりさん」「Sophie さん」「vendredi 13 さん」「pito さん」「くりしぇさん」「ぐんぐさん」
さらに,優秀賞作品の中から,パイロット賞(優れた語り手としての訳),およびバラの花賞(華麗で美しい訳)を,それぞれ次の方に授与します.
パイロット賞 「にっこりさん」
バラの花賞 「ラ・パンセさん」
