千代の富士【昭和最後の大横綱 引退会見までの壮絶な48時間の葛藤】

通算1045勝、幕内優勝31回など、数々の大記録を達成した昭和最後の大横綱。
しかし、1990年に入ると大横綱にもかげりが見え始め、迎えた1991年夏場所初日の対戦相手は当時18歳の新鋭、貴花田。かつて貴花田の父を破り、引退に追い込んだ経緯から、日本中がこの一番に注目した。そして大横綱は18歳の新鋭に敗れた。相手が当時人気急上昇中の貴花田だったためその敗戦の印象が強く、その日のうちに引退を決めたと思われがちだ。しかし、引退を表明したのは3日目の取り組み後だった。貴花田に敗れてからの48時間、その時間には、引退を決意するまで壮絶なドラマが隠されていた。そのドラマが初めて明かされる。