ミュージアムサイト特別コラム『Bonjur! 吉谷桂子です』

秋の花イチオシ(1) シュウメイギク[2015.9.28]

9月です。今年は雨が多く、その長雨に負けてしまった花も少なくありませんでした。
毎年毎年、庭は思ったように行かない面もありますが、文字通り「雨にも負けず、(台風の)風にも負けず」元気に育って、頼もしい花がいてくれると、庭づくりが楽しくなります。
その秋の代表が、シュウメイギクです。

ちなみに、2010年に撮った写真がありますので、それと比べてみてください。

シュウメイギク2010年

【シュウメイギク2010年】
(2010年9月17日)


シュウメイギク2015年

【シュウメイギク2015年】
(2015年9月11日)


特に手入れをしたわけでもないのに、毎年こぼれ種で増え、ちょっとした隙間でも、元気に花が咲いています。
この華やかなピンク色は「アネモネフペンシス(和名=シュウメイギク) ’ハドスペン・アヴァンダンス’」で、数年前に、ひと株ほど植えたものが、今では数えきれないほどに増えています。


アネモネ フペンシス

【アネモネ フペンシス】


このシュウメイギク、イングリッシュガーデンでは大変におなじみの品種で、「ジャパニーズ・アネモネ」という愛称で呼ばれています。

夏の終り、春から夏にかけて盛りを迎えた花たちが終わりつつあり、庭が少しさみしくなりかかるとき、一斉に元気に咲くのが魅力です。

また、この写真にたくさん見えているのは、イギリスで育種された ’ハドスペン・アヴァンダンス’ですが、ほかのシュウメイギク同様、高温多湿の日本で普通に元気に育ちます。ミュージアムの庭では、只今、白い品種や八重の品種も咲いています。


ハドスペン

【ハドスペン】


たくさんの花が群がるピンクの蝶々のように咲き乱れる姿が、たいへん目を引きます。ちょうど同じ頃に咲く、カクノトラノオとも愛称抜群。

夏の終わりはいつもそうなのですが、台風が来たり、予想外の大雨に悩まされたり。おまけに植物だけでなく、ガーデナー本人も夏バテで若干、疲れています。ですから、毎年秋になると特に手入れをしていなくても、元気に咲いてくれる シュウメイギクがありがたいのです。

乾燥は苦手なのですが、風通しも、日当たりも抜群に良いともいえない場所でも、手間いらずでよく咲きます。ポイントは肥沃な土!

吉谷桂子さん写真
ガーデンデザイナー 吉谷桂子

東京生まれ。フリーランスの広告美術デザイナーを経て`92年渡英。約7年間の英国の暮らしを生かしたガーデンライフの楽しみを提案。英国テレンス・コンラン卿プロデュースによるレストラン「ボタニカ(東京ミッドタウン)公共空間、集合住宅等のガーデンデザイン。近著に「花に囲まれて暮らす家」(集英社)「吉谷桂子のガーデニングワールド」(主婦の友社)など。