この差って何ですか?

毎週火曜よる7時

過去の放送内容

2018年4月24日

(1)「いか揚げはない」のに「たこ揚げはある」の差

(写真)

専門家:斗鬼正一(江戸川大学 社会学部教授)

この差は…
「いかのぼり」が「たこのぼり」に変わり、「たこ揚げ」と呼ばれるようになったから
元々は四角形に脚のついた「紙鳶(しえん)」を「いかのぼり」と呼んだ。

〇「たこ揚げ」の起源は戦の合図
今でいう「たこ揚げ」は、5〜6世紀頃中国で生まれた。当時の「たこ揚げ」は現在のような遊びではなく、戦で遠くの味方に攻め込むことを知らせる合図として使われていた。当時揚げられていた「たこ」は、敵に合図だと悟られないように、鳶(とび)という鳥に似せた形をしていた。そのため、「紙」に「鳶」と書いて「紙鳶(しえん)」と呼ばれていた。

最初は戦に使われていた「紙鳶」だが、やがて中国の貴族の遊びとして定着。平安時代になると日本に伝わり、日本の貴族の間で流行した。

江戸時代になると庶民の間にも広まり、「紙鳶」を揚げることが一大ブームとなった。当時の浮世絵にも、たくさんの「紙鳶」が揚がる様子が描かれている。

〇「いかのぼり」と呼ばれたのはなぜ?
くるくると回らずより長い時間飛ぶように「紙鳶(しえん)」に重りとして脚を付け始めたのがきっかけ。四角形に長い脚が付いている姿が「いか」に似ていることから、だんだん庶民の間で「いかのぼり」と呼ばれるようになった。江戸初期に書かれた文献「紙鳶3巻」にも、漢字で「紙鳶」と書いて「いかのぼり」と読んでいたことがわかる

〇なぜ「いかのぼり」から「たこのぼり」になったのか?
「たこのぼり」いう言葉は、幕府によって禁止された「いかのぼり」を続けたいという一部の庶民が考えた屁理屈によって生まれた。

江戸時代初期の「いかのぼり」ブームにより、たくさん揚がった「いかのぼり」同士が接触して喧嘩が多発したり、落下した「いかのぼり」が当たりケガ人や死者が出たりするようになった。さらには大名行列に落ちて大事件になり、社会問題に発展した。そのため江戸幕府は1646年、ついに「いかのぼり禁止令」を出した。それでも庶民の「いかのぼり」熱は冷めず、禁止令を無視して「いかのぼり」を続ける者が現れた。

「いかのぼり」を咎める役人に、付いている脚が8本だと示して、「いか」ではなく「たこ」、「たこ」が空に揚がるから「たこのぼり」だと主張したのが、「たこのぼり」の始まり。1656年には「たこのぼり禁止令」も出されたが一部の庶民は全く言うことを聞かず、「いかのぼり」は「たこのぼり」と呼ばれるように。「たこのぼりを揚げる」ことから、いつしか「たこ揚げ」という呼び方に変わっていった。

(2)「ワイシャツ」と「カッターシャツ」の差

(写真)

専門家:朝日真(文化服装学院教授)

この差は…
「ワイシャツ」という名前は「ホワイトシャツ」の聞き間違い、
「カッターシャツ」は「勝ったー!」というダジャレから生まれた。

「ワイシャツ」と「カッターシャツ」はもともと全く別のものだった。

〇「ワイシャツ」とはどのようなシャツだったのか?
「ワイシャツ」という名前は、「ホワイトシャツ」を「ワイシャツ」と聞き間違えたことにより生まれた名前。

日本で先に生まれたのは「ワイシャツ」で、元々襟付きシャツはヨーロッパで生まれて、明治時代に日本に入ってきた。横浜の輸入雑貨店で働いていた石川清右衛門が、襟付きシャツを「ワイシャツ」として日本で初めて販売した。

清右衛門が働いていたお店では洋服や食器など様々なものを輸入していたが、襟付きシャツに目をとめた清右衛門が外国人に名前を聞いた時に「ホワイトシャツ」と言われたのを「ワイシャツ」と聞き間違えたことから「ワイシャツ」という呼び名が生まれた。

その後、清右衛門は「大和屋シャツ店」というお店を開き「ワイシャツ」を販売。そのお店は現在も営業を続けている。

〇「カッターシャツ」はどのようなシャツだったのか?
「カッターシャツ」は、1918年、大手スポーツメーカー「ミズノ」の創業者、水野利八によって生まれた。発売した当初、「カッターシャツ」は運動着だった。

〇なぜ水野利八がカッターシャツを販売するようになったのか?
利八のお店はスポーツ用品店で、主に野球用品や陸上用品を扱っていたが、利八はもっと画期的な商品を探していた。当時ヨーロッパで人気のあったテニスの写真の服装を新聞で見て、利八はテニスやゴルフなどヨーロッパ発祥の紳士のスポーツが襟付きシャツでプレイするのがマナーと知った。

当時日本でスポーツする時の格好といえば、襟なしのラフな格好が一般的。まるで肌着を着てスポーツをしているようだった。日本でも世界基準のスポーツウェアを広めたいと思った利八はお店でスポーツ用の襟付きシャツを新商品として売り出すことを決めたが、しっくりくる商品名がなかなか思い浮かばなかった。

〇カッターシャツという名前はどのように誕生したのか?
「カッターシャツ」は、「勝ったー!」というダジャレから生まれた商品名。

利八が趣味の野球観戦をしていると、「勝った!勝った!」とチームの勝利を喜ぶ観客の姿を見て、「勝ったー」はスポーツするのに縁起が良いことから「カッターシャツ」という名称はどうだろうかと思いついた。こうして発売された「カッターシャツ」は日本中で大ヒットとなった。

〇なぜ別々のシャツが現在同じものになったのか?
元々「ワイシャツ」は高価なのものだったので、一般の人にはあまり普及していかなかった。そのためスポーツ用の「カッターシャツ」を「ワイシャツ」代わりに着る人が増えていった。その結果、「ワイシャツ」と「カッターシャツ」との差が曖昧になり、現在では同じものを指す言葉となった。

(3)いまが旬!イチゴに関する差|「オレンジやリンゴは中に種がある」と「イチゴは中に種がない」の差

(写真)

専門家:三輪正幸(千葉大学 環境健康フィールド科学センター 助教)

この差は…
(1)イチゴの果実の中にはほかの果実と同じように種・果肉・皮がある。
(2)通常食べているイチゴの赤い部分は果実ではない。
(3)イチゴについているツブツブが果実。

いつも食べている赤い部分は茎の先端が大きくなったもの。

〇イチゴの周りのツブツブは果実!
通常食べているイチゴの赤い部分は果実ではない。表面についているツブツブの一つ一つが「イチゴの果実」!

〇イチゴの果実の断面を見ると?
先端が薄い切り絵用の特注ハサミ(非売品 長谷川刃物)使ってイチゴの果実(ツブツブ)をカットし、顕微鏡で断面を観察すると、外側に皮、少し内側に白っぽい果肉、中心に丸い種があることがわかる。イチゴの果実もその他の果物と同様に、種、果肉、皮の三層構造になっている。

〇果実だと思っていた赤い部分の正体は?
果実だと思われているイチゴの赤い部分は、実は茎の先端が成長したもの。

多くの果物はめしべがひとつしかなく、そのめしべの一部が大きく成長して果実になるが、イチゴの場合は芝生のように生えている1本1本が全てめしべ。しかしそのめしべはほとんど大きくならず、なぜか茎の先端が大きくなり、その先端にあるめしべひとつひとつがたくさんの果実(ツブツブ)となる。

〇なぜイチゴは小さな果実をたくさん作るのか?
研究者の間でもよく分かっていないが、イチゴは発芽率が低いため、多くの果実を作り子孫を残す可能性を高めていると考えられる。茎の先端を大きく赤くしたのも子孫を残すためで、目立つ色である赤は鳥や獣に見つかりやすく、食べてもらうチャンスが広がる。より多くの種を食べてもらって種を遠くに運んでもらい、その鳥などが糞をすることで色々な場所に子孫を残そうとしている。

(4)「栄養効果を得られる納豆の食べ方」と「栄養効果を得られない納豆の食べ方」の差

(写真)

専門家:白澤卓二(お茶の水健康長寿クリニック)

この差は…
(1)「炊きたてのご飯で食べる」と栄養効果を逃す
(2)「夜に食べる」と栄養効果を得られる
(3)「生卵と一緒に食べる」と栄養効果を逃す
(4)「ひきわり納豆」は栄養効果が高い

発酵食品のスペシャリストが、「栄養成分を取り逃がさない納豆の食べ方」を紹介!

〇「ナットウキナーゼ」の栄養が得られるのは、「冷ましたご飯」!
納豆の栄養効果を得られる食べ方は、「冷ましたご飯で食べる」。「ナットウキナーゼ」といわれる脳卒中や心筋梗塞を予防する納豆にだけ含まれる酵素は、70℃以上になると死んでしまう。「炊きたてのご飯」の温度はだいたい80℃ほどなので、栄養効果が失われてしまう。45〜50℃程度の温度になったご飯にかけて食べれば、「ナットウキナーゼ」を生かしたまま体の中に取り入れることができる。

納豆チャーハンや納豆パスタも同様だが、納豆に含まれるたんぱく質やカルシウム、鉄分、マグネシウム、食物繊維などは熱を加えても壊れることはない。ただ、ビタミンB1も「炊きたてご飯」の温度では死んでしまう。

〇「ナットウキナーゼ」の活用には、「納豆を夜に食べる」が効果的!
「ナットウキナーゼ」は固まった血液を溶かす作用があるため、血管の中に血液が固まって起こる病気である脳卒中や心筋梗塞の予防となる。血管の中で血液が固まりやすいのは、体を動かしていない「夜、寝ている時」。夜に「ナットウキナーゼ」を活性化させ、血液をサラサラにしてあげる必要がある。

「ナットウキナーゼ」は食後4時間後に効果を発揮し始め、8時間ほど効果が持続するといわれている。例えば夜11時に寝る人の場合、夜7時に納豆を食べると徐々に「ナットウキナーゼ」の効果が表れ、夜11時頃に活性が最大となり8時間程度持続する。つまり夜寝ている間ずっと「ナットウキナーゼ」の効果が得られる。寝ている時に効果があるのことが重要となる。

一旦塊になった血液を溶かせるのは「ナットウキナーゼ」くらいなので、過去に心筋梗塞を起こしたことがある人などの再発予防に納豆は効果的となる。

〇納豆にどんなトッピングをする?
街の人に聞いたランキングは…
第1位 「ネギ」
第2位「生卵」
第3位「キムチ」
第4位「のり」
第5位「とろろ」

〇納豆の栄養効果を逃がしてしまう組み合わせはどれ?
納豆と混ぜることの多い5つの食品のうち、納豆の栄養効果を逃してしまう食材は「生卵」。納豆の中には肌荒れや髪のパサつきを良くする「ビオチン」という物質が入っている。一方、卵の白身には「アビジン」という物質が入っていて、「ビオチン」の吸収を抑える働きがある。

白身と一緒に食べると体内に「ビオチン」が吸収されなくなってしまう。一方、黄身の方には「アビジン」がほとんどないので、卵白を除いて黄身だけにして食べれば問題ない。

〇1番人気の「ネギ」、3番人気の「キムチ」は納豆と好相性!
「ネギ」には「硫化アリル」という物質が入っていて、納豆の血液をサラサラにする効果をさらに倍増してくれる効果がある。

「キムチ」には「カプサイシン」という物質が入っていて、納豆と一緒に食べると血管を広げて血流を良くし、新陳代謝を促進する効果が期待できる。

〇おすすめの組み合わせは「牛乳」!
納豆と「牛乳」は、骨粗鬆症などの予防になる、おすすめの組み合わせ。

「牛乳」には非常に吸収されやすい「カルシウム」が入っているが、吸収された後に骨に届けるには「ビタミンK」が必要になる。「ビタミンK」は「納豆」の中に豊富に含まれているため、納豆と「牛乳」を同時に食べると牛乳に含まれる「カルシウム」の吸収を促進する。

北海道には、「北の国から」で有名な脚本家の倉本聰氏が考案した「牛乳納豆茶漬け」がある。

〇「粒納豆」と「ひきわり納豆」の栄養価の差は1.5倍!
栄養効果が高いのは「ひきわり納豆」。「ひきわり納豆」の方が「ビタミンK」の含有量が多く、「粒納豆」の600μgに対して、「ひきわり納豆」は930μgと約1.5倍の差がある。

理由は納豆の発酵の違い。「粒納豆」は、大豆1粒1粒を発酵させているが、「ひきわり納豆」は最初から大豆の粒を砕いて発酵させるため、表面積が圧倒的に広い。そのため、発酵の過程で生まれる「ビタミンK」の量が増える。また「ビタミンK」以外にも、認知症を予防する効果のある「スペルミジン」が豊富に含まれている。

〇「納豆」の栄養効果を最大限に引き出す食べ方は?
「冷ましたご飯」の上に、「ひきわり納豆」をかけて、「夜」、「牛乳と一緒に」食べると、栄養効果を最大限引き出せる。

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