

医者の家系。患者本位の診療を目指す父を尊敬し、医者になった。現在は敬徳医大の勤務医。大学2年の時、キャンパスの食堂で出逢ったのが雪枝。華やかで明るく、可愛らしい彼女に、ひと目惚れ。それが運のつきか、不幸の始まりか、二人の付き合いが始まる。以降、些細な喧嘩をしながらも、別れたり付き合ったりを繰り返す。雪枝とはいわゆる“腐れ縁”。一度は結婚も考えたが、タイミングを逸す。振り返れば、恋人のような、友達のような、兄弟のような二人。雪枝と別れた後は、仕事に没頭。順調に出世し、内外から信用される人物となる。
そんな折り、数年ぶりに雪枝から電話が入る。母親が倒れ、搬送中だが、病院が見つからないというのだ。「お母さんを助けて」と言われ驚く。雪枝の母親とは貧乏学生時代、母親のようにご飯を食べさせてくれた人だ。迷わず受け入れ準備をし、手術の手配をする。その日の夜、病院に駆け込んできた雪枝とは、何度目の再会だったのだろう……。
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