ことば
Q. なぜ日本語はひらがなとカタカナと漢字を覚えるのですか?英語は大文字と小文字の2種類なのに。 (小学2年 男の子)
A. 千夏先生:確かに覚えるのはさ、たくさん覚えなくちゃなんないから大変なんだけど、実はすごく便利なんだよ、この3つあるっていうのが。あの例えば外国の言葉ね、グラスとか、ブックとか、それから外国の人の名前があるよね。で、そういうのはカタカナで書くと見ただけで、あ、これ外国の名前だなって、外国の言葉だなっていうことがすぐ分かるじゃない?で、それから、ひらがなと漢字ってことでいうと漢字っていうのは言葉の意味を表す形をしているんだよね。そういうことが多いじゃない?そうすると、漢字は見ただけでひらがなは音しかわからないよね?だけど漢字はさ、見ただけでさこれはこういう意味だなっていうのがわかるでしょ?例えば「木」って書いてあったらさ、「き」っていう音だけじゃなくて、これは葉っぱがあって、枝があって…っていうことがわかるじゃない?で、そういう意味で木っていうのそれ一つ見ても意味が伝わるってことで、漢字はすごく意味があるのね。それから漢字はもう一つね、場所をとらない。「電話相談室」っていうのは漢字で書くと5しかないでしょ?ひらがなで書くと「でんわそうだんしつ」って9つもかかっちゃうわけ。漢字って目で見てパッと電話相談室って書いてあるとこの短い間で意味も分かるし、パっとつかみやすいのね。ひらがなで書いてあると、音だけだから、「こどもでんわそうだんしつ」って書いてあると「こ どもで んわ そうだ んしつ」って読んじゃう人だっているかも知れない。だからね、日本語って最初覚える時は大変な部分もあるんだけれども、すごく上手くできてて、ひらがなと漢字っていうものが混じりあってるためにパッと見たときに、すごく分かりやすいの。だから覚えてね。

作家 中山千夏 先生

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