ことば
Q. ことわざの『七転び八起き』を実際にやってみたけれど、『七転び七起き』になりました。どうして『七転び八起き』と言うのですか? (小学4年 男の子)
A. おねえさん:実際にやってみるってどういうこと?やってみたの?
こども:七回転んでみました。
おえねさん:そしたら、やっぱり七回起きたってことなのね。そうだよね。
中山先生:私、算数苦手なんですけど、たぶんこれはね、七時に転んで八時に起きる・・・じゃないですよ。じゃなくて、私が思うのは、一転び、二起き、三で転んで四で起きる。五で転んで六で起きる七で転んで八で起きる。
森田先生:七転び八起きであってますね。
おねえさん:なるほど〜 中山先生:どうですか?
おねえさん:一回転んで一回起きてっていうことじゃないってことですね。
中山先生:そうそう、だから一回転んで一回起きるっていうと、転ぶのと起きるのが一緒じゃないと勘定が合わなくなっちゃいますけど、踊りの手順みたいに一で転ぶ、二で起きましょう、三で転ぶ四で起きましょうってやったらなるでしょ。たぶんそれだと思うけど。
こども:わかりました。
池上先生:諺ってそんなに純粋に算数のように数えるんじゃなくて、数字のテンポのよさみたいなのがあってね、例えば「七転八倒」って言葉知ってる?七回転んで八回倒れるって書くんだけど。
おねえさん:今度は転びっぱなしなんですね。
池上先生:転びっぱなしですよね。これはね、苦しんで転げ回る様子のことを「七転八倒」っていうんだけど、これも七回転んで八回倒れるのかな〜、計算合わないな〜ってなるでしょ?やっぱりテンポの良さで七・八って諺っていう、そういうのが多いですよね。そういう事じゃないかなって思いますけどね。
おねえさん:なるほどね。他の説はどうですか?森田先生。
森田先生:それで十分じゃないですか?でもね、面白いと思ったのは、「七転び八起き」と「七転八倒」とはまさに裏表になってるでしょ。だから諺って、必ずこちらが正しいっていうと、いやこちらも正しいよっていう風に、両方バランスとっているんですよね。それが今、池上先生のお話を聞いてそうだな〜と思いましたよ。
中山先生:でもやってみたのはホント偉いよね。
森田先生:七転八倒の方はやらない方がいいと思いますよ。

作家 中山千夏先生/フリージャーナリスト 池上彰先生/お天気キャスター 森田正光 先生

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