ことば
Q. 「朝のりんごとみかんは金」と言われたんですけど、どうしてですか? (小6・女の子)
A.

たとえば、オリンピックには金メダル・銀メダル・銅メダルがあります。その金メダルの意味は1番という意味ですよね。「金」という色は、色そのものの意味のほかに、「1番いいですよ」という意味をもつことがあります。
ではりんごやみかんが何に一番いいかというと、それは「けんこう(けんこう)に良い」という意味なんです。日本にはこのほかに、りんごを一日1つ食べるとお医者さまにかからなくていいですよという意味の「りんご一個、医者いらず」という言葉も言われています。あなたは、りんごやみかんを食べたときどんな味がしますか? 

こども:ちょっとすっぱい

そう、すっぱいですね。りんごがすっぱいのは私が知っている一番のりゆうは、その栄ように「クエン酸(くえんさん)」というものがふくまれているからなんです。ちょうみりょうの「す」や「うめぼし」にもクエン酸があって、そのクエン酸が体にとても良いと言われています。
大人になると体の「つかれ」がなかなかぬけない時があったり、肩こりになったりします。それに「老化(ろうか)」といって、年をとるとなんとなくはだのハリがなくなったりして、おとしよりの感じに体がなってきますよね。そういう「老化現象(ろうかげんしょう)」をおさえてくれるんじゃないかといわれているんですね。体がけんこうだと目がキラキラかがやいたり、くちびるもなんとなく色がよかったり、ほっぺたがつるんとしたりしませんか? 女の子だからそういうの気になったりしませんか? そういう元気のもとになる栄ようがクエン酸なんですね。
いっぽう、みかんにはビタミンCというよく聞く「えいよう」がふくまれて、これもすっぱい味のもとですね。こちらも私たちのけんこうをまもってくれるんです。冬になるとカゼをひいてゴホンゴホンとしてしまうことがありませんか? ふしぎとこのビタミンCをふくむみかんとかクエン酸をふくむりんごはむかしから食べるとカゼをひかないようになったり、カゼがなおるといわれているんです。
中国の先生がおっしゃるには、くだものは食べるとおなかをひやしてくれたりするそうです。ねつがあるときに体をひやしてくれるといいでしょう。元気なときにあまり食べると体がひえすぎちゃうなんてこともあるそうだけど、「りんご」はちょうど良いひえぐあいになるんですよ。
じつはわたしも美容(びよう)とけんこうのためにりんごを良く食べています。それにしても、カゼがはやるときにちゃんとカゼをなおすくだものが育つというのがふしぎですよね。「りんごとかみかんなどが金だよ」といわれるのはそういうふうに体を守ってくれるたべものなんですよという意味なんですね。


女優:高木 美保 先生

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