ことば
Q. 「屁のカッパ」って、どういう意味があるんですか? (小3・おんな)
A.

「カッパ」ってさぁ、実在の動物じゃないってことは知ってるよね。

こども:はい

東京には「合羽橋(かっぱばし)」なんていう所があって、その昔カッパが現れたという言い伝えなんかもあるけどね、でも動物園にはカッパはいないでしょう?
マンガとかにもカッパが出てきたりするけど、あれはあくまでも想像上のことなのね。
その「カッパ」の「屁」、つまりおならね。想像上の生き物のおならなんて頼りないでしょう。想像だけの頼りないものの「屁」だから、すごく頼りないよね。
そういう、頼りないこと、たやすいことを、「カッパの屁」って言うんです。普通は「屁のカッパ」って言ってるけど、もともとは「カッパの屁」なのね。
もうひとつは、「木っ端の火(こっぱのひ)」から音が変化したということもあるの。「木っ端」ってわかるかな?木のかけら…小さい木のことね。
「木っ端みじん」って言うでしょう。あの「こっぱ」です。木っ端は火をつけても、ポッとしかつかないでしょ。
かけらだから、いきおい良くはつかなくて頼りないよね。その頼りないことを表すのに「木っ端の火」って言って、それがだんだん「こっぱのへ」に変化して、「かっぱのへ」になって、いつのまにか「かっぱ」と「へ」が入れ替わって「へのかっぱ」というふうになったんですって。
おもしろいね。とにかく、それくらい頼りないこと、なんの問題にもならないことを言うんですよ。

放送タレント・永 六輔 先生

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