サッカーはまず元気がないとうまくならないから、元気良く聞いたことに答えてね。キミはどんなところでサッカーをしてますか?
こども:校庭とか・・。
教えてくれる人はいるのかな?先生ですか?それとも誰かコーチがいる?
こども:いません。友達といつもサッカーやってるんです。
そうか、わかりました。日本の古いことわざにね、「好きこそものの上手なれ」というのがあるのよ。つまり、好きになるとどんなことでも一生懸命やるよね。そうするとうまくなれるっていうこと。だからまず最初は、きみがサッカー大好きになることだね。それから、サッカーには3つ大事なことがあるんです。
ひとつは「ボールを自由に扱える」ということ。すなわち技術だね。もうひとつ、サッカーって11人でやるでしょ。だからお互いチームプレーがうまくいかないといけない。たとえば、友達の一人がボールを持ったら、自分はあそこに走ろう、とか思ったことあるでしょ。
これは「戦術(せんじゅつ)」と言います。そして最後に、サッカーは試合のあいだじゅう走っていなくてはいけないから体力もいるわけね。これらの3つが大切なんだけど、キミは小学校2年生だから、まずはボールと仲良くなって下さい。
もしキミが「右に行きたい」と思ったとき、ボールがなければすぐ右に行けるでしょ。だけど、ボールを持ったらボールが一緒に動いてくれないから思うように動けない。それは、まだ技術がないってことなんだ。
だから、ボールを持っていても持っていなくても、自分の思うように動けるようになることが大事です。だから、いつでもボールを持っていてね。もちろん勉強もしなくちゃいけないけどね。もし、ひまがあったら一人でもいいから、広いところでドリブルしたりポンポンポンとついてみたりすると、きっと思うようにボールを扱えるようになるよ。
もしそうなったらキミは一流選手だ。夏休み、しっかり練習してね。
日本サッカー協会 会長・岡野 俊一郎 先生
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