スポーツ
Q. 野球はどうして9回までなんですか? (小4・おとこ)
A. あのね、野球ってアメリカで生まれたんだけど、野球になるまえには、「ニッカーポッカー」っていうゲームがあったんです。1846年にカートライトという人がこのゲームを考えたんだ。
で、当時のルールは、「21点取ったら勝ち」っていうものだったの。回数じゃなくて、とにかく21点取ったほうが勝ち。でも、ピッチャーがだんだん良くなってくると、21点なんてそんなに取れないから、いつになったら終わるか分からないよね。
それじゃあまずいということで、1857年にルール委員会を開いて「正規の試合は9回まで」って決めたんです。だから、9回と決まったのは1857年からなのね。どうして9回なのかは、おそらく、それまでの中から統計をとって、時間的に一番よかったんだと思うんだ。
アメリカの人たちは統計をとるのが好きみたいです。当時はね、ストライクとかはなくて、ピッチャーはバッターに打ちやすい球を投げなければいけなかったの。
だから、今みたいに遠いところからボールを投げてないんですよ。トスバッティングするみたいに打ちやすいところに投げないと、ピッチャー失格だったんです。今の野球はピッチャーが大切だけど、当時は打って何点取るかが野球のおもしろさだったんだね。
だから、ストライクというものを決めてカウントをとるようになったのも翌年の1858年からなの。こんなふうに野球って、この当時に決めたルールが今もほとんど生きているんだ。野球ってものすごく古くからあるゲームなんだよ。
プロ野球解説者・衣笠 祥雄 先生
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