スポーツ
Q. 毎年冬に持久走大会があるんですけれど、いつもあまりいい成績ではありません。どうやってきたえたらいいでしょうか。 (小4・おんな)
A.

キミは跳び箱は飛べますか?

子供:飛べます

何段まで飛べるかな?

子供:5段

5段まで飛べると、3段はどう?

子供:飛べる

そうだよね、5段飛べるなら、3段は楽だよね。

子供:はい

で、大会はどのくらいの距離を走るの?

子供:1キロ

1キロだよねえ。じゃあ、5キロ走れたら1キロってどうだろう?

子供:簡単

だよねぇ。つまり、持久走大会で1キロ走るためにどうやって練習するかっていうと、いつも1キロ走るんじゃなくて、1キロから2キロ、2キロから3キロ、4キロ、5キロって、段々長い距離を走るようにするといいの。5キロ走れるようになると、1キロは楽になるし、スピードも上がるよね。「いつもは5キロなのに、今日は1キロだ」って思ったら楽じゃない。
わかる?

子供:わかる

大会はいつあるんですか?

子供:12月から2月の間

じゃあね、冬の間にいきなり1キロ頑張るぞって走るより、その前に準備をして下さい。少しづつでも、「今日はこれだけ走ってみようかな」って走ってね。でも、つらくなったらやめた方がいいよ。で、次の日にまた同じように走ってみようよ。
昨日はここでつらくなったのに、今日は楽かなって思ったら、その先まで走ってみればいい。逆に、昨日はここまで走ったのに、今日はそこまで行けないなと思ったらそこでやめて下さい。そうやっているうちに、走れる距離がどんどん伸びて行くと思います。
オリンピックの選手だときたえ方も違うんですよ。例えば、「高地練習」っていって、空気が薄い山の上で合宿したりするんです。走ってると、息が苦しくなってくるよね。しかも、空気が薄いといっぱい空気を吸わないと苦しいでしょ。
でも毎日そこで練習してると慣れてくるじゃない。それで普通の所、つまり空気の濃い所に降りてくると苦しくなくなるんだよ。

子供:空気の薄い所って本当に高い山なんですか?

そうだけど、キミはそこまですることはないよ。まだ時間はあるんだから、無理しないように頑張ってね。
ロス五輪 金メダリスト・森末 慎二 先生

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