スポーツ
Q. サッカーでゴールキーパーをやってるんだけど、走ること以外に体力作りの良い方法はありますか? (小5・おとこ)
A. あのね、体力ってのは大きく分けて2つあるんだよ。ひとつは、100メートルを何秒で走るとか、ボールを遠くまでけることが出来るとか、つまり、体の本当の力ね。そしてもうひとつは精神力。これも体力に入るの。
疲れたけどもう少し頑張ろうという人と、疲れたからもうやめちゃおうという人とでは体力が違うんだよね。だから体力には、からだ本来のものと、精神的なものと、ふたつあるって覚えておいてね。
それで、「走る」ということは体を使うことだから、体力作りにはとてもいいし、疲れていても毎日決まった事をやるという意味で、精神的な体力も作るから、すごくいいことです。でね、強い体を作るのは、中学2〜3年からでいいんだよ。
だから、キミたちぐらいの年齢では、すばやく動く体を作ること、つまり、神経をきたえることが大事なのね。だから長距離を走るよりも、短い距離を何度も走った方がいいんです。そうするとスタミナもつくし、神経がとぎすまされるから、反応が速くなるの。
例えばキーパーだったら「右に来るかな?」って思ったボールがもし左に来たとき、パッと対応できるようになるんだよ。だから小学生の頃は、強い力をつけるというよりは、敏捷性(びんしょうせい)をきたえて、速く動けるようにしておいて欲しいです。
最後にもうひとつ、走ること以外に大事なのは、よく寝て、色々なものを食べること。野菜もお肉も食べてバランスのとれた食事をする、というのが体を作るのに大事なことなのね。基礎を作るという意味では、夏休みはいい時期です。
自分で決めてやってみて下さい。
日本サッカー協会 会長・岡野 俊一郎 先生
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