スポーツ
Q. 陸上選手の人は走る練習をするときに1日にだいたい何キロくらい走っているんですか? (小5・おんな)
A. 陸上選手には、短い距離が得意な選手と、長い距離が得意な選手がいるんですね。私は短い距離が得意なので、練習ではあまり何キロも走りませんが、長距離が得意な選手は、ゆっくり長く走る練習が多いですね。
マラソンでオリンピックに行くような選手なんて、1日に10キロから40キロぐらい走るんですよ。車で走ってもずいぶん時間がかかる距離ですよね。でも、短距離を速く走りたいのであれば、50mや100mを3本とか5本、一生懸命走るっていう練習をすれば、速く走ることは出来るようになります。
私のトレーニングは、走るためにまず足の筋肉を強くしなければいけないので、基本的な練習では、飛び跳ねたり、縄跳びをしたり、あるいは階段をかけ登ったりとか、そういう筋力トレーニングをよくやりますね。
実はね、長距離向きの筋肉か、短距離向きの筋肉かっていうのは生まれたころからある程度決まっているんですね。魚でも赤身と白身があるように、人間の筋肉も赤い筋肉と白い筋肉の割合が生まれながらに決まっているんです。もちろん、練習で多少変化したりするんですけどね。
だから、マグロみたいにずーっと泳ぎ続ける魚もいれば、ヒラメの様にずっと止まっている魚がいるのと同じで、雨の日も風の日も走り続けてトレーニングする、長距離向きの人もいれば、私の様にじーっとしていて一瞬「パッ」と走って終わり、という人もいるということですね。
短距離向きか長距離向きかということですが、僕は、運動会の時のかけっこでは速いけど、マラソン大会はあんまり得意じゃないなあって思ってたので、短距離選手になったんです。やっぱり、自分が好きな事の方が向いてるってことでしょうね。
元陸上選手・高野 進 先生
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