スポーツ
Q. シンクロナイズドスイミングの選手は何分ぐらい水の中にもぐっていられるんですか?また、どんな練習で長くもぐれるようになるんですか? (小5・おんな)
A. うん、不思議だよねぇ。私も自分がやっていて不思議でした(笑)。
あのね、動いている時っていうのは、よく筋肉を動かすから酸素もたくさん必要になるんです。だから身体を動かしている時だと、がんばっても1分ぐらいが限界ですね。ところが、じーっとお水の中で耐えていると4分ぐらいは息を止めていられます。
でも、シンクロの選手とか、海にもぐる海女(あま)さんね、そういう人は、長年の訓練によって身体が普通の人とちょっと違うんですよ。「血管」というのがあるでしょ?酸素を送るために血液が流れるところね。
水の中に入ると、その「血管」が水圧(すいあつ)のせいでキュッと縮むの。そうすると、血液の流れがゆっくりになるんです。だから、水の中に入って息を止めている方が酸素の流れがゆっくりになるので、酸素をあんまり使わなくて済むんですよ。
だから、地上よりも水中での方がたくさん息を止めていられるんですね。それはイルカやクジラも同じなんですよ。そうなるためのトレーニングは、「心肺機能(しんぱいきのう)」っていう、肺や心臓の部分をきたえなきゃいけないのね。
きたえるために私達は、息を止めてどれだけ長く泳げるか、っていう訓練などをしました。そういうトレーニングをしていくと、少しの酸素でたくさん泳げるようになっていくの。だから、そういうトレーニングをすれば、キミも4分ぐらい息を止められるようになります。
若いみんなの方が適応能力がありますから、今からがんばれば、5分や6分も息を止められるようになるかもしれないですよ。
元シンクロナイズドスイミング選手・奥野 史子 先生
[戻る]