スポーツ
Q. フォークボールは、どうやればあんなふうに球が落ちるの? (小4・おとこ)
A. そうだよね、フォークボールはベースの前でポトンと落ちるように見えるから、テレビで見たりグラウンドで見たりすると不思議だよね。実はね、なんでああいう風に落ちるかというと、まず一番に、投げ方なんだけど、人差し指と中指の間にボールをはさんで投げるんだよね。
指の間から抜くようにして投げるんだよ。で、直球を投げるときっていうのは指の間はあまりあけないで、ボールのぬい目に指をかけてヒュッと投げるから、ボールがすごく回転するよね。
そうするとボールは空気を切って前に進むことになるんだ。だからボールはまっすぐに行くの。ところがね、フォークボールっていうのは、2本の指の間からフッと抜いて投げるからボールの回転が非常に少ないの。
そうすると今度は、前に進むときにね、ボールの後ろ側で空気が渦(うず)みたいに巻くんだよ。その空気の変化が、ああいう風にボールを変化させるの。だから直球のときは、ボールの回転がとてもたくさんあるってことを覚えておいて。
そしてフォークボールのときは、回転は非常に少ない…そうすると、ボールは空気にまっすぐぶつかりながら前に進んでいる感じになるんだよ。そうしたときにボールの後ろに空気の渦ができて、ボールはストーンと落ちるというわけ。
でもね、まだ小学生のキミが、キャッチボールの時とかにフォークボールを投げるのは、指のためにあまりよくないよ。見て「不思議だなぁ」と思うのはいいことだけど、自分でやるのはまだ早いんじゃないかな。
これから大きくなって、手も大きくなって、指の力がしっかりついてからで充分だよ。
プロ野球解説・衣笠 祥雄 先生
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