いきもの
Q. お父さんと車に乗っていたら、右に曲がるとき左に体が倒れ、左に曲がるときは右に倒れました。なぜですか? (小2、男の子)
A. 柳田先生:例えば、君がボールを普通に投げるとまっすぐに飛んでいくでしょ。それからスキーで、何にも体を傾けなければ、まっすぐ進んでいきますよね。それは、この地球上、宇宙では一回、まっすぐ進もうとしたものはずっとまっすぐ進もうとするんです。これを難しい言葉で、「慣性の法則(かんせいのほうそく)」といいます。
つまり、君が乗っている車が走っていて、座っていると止まっているような感じがするけど、実際は車が時速40キロで走ったら、君も地球上を時速40キロでぶっ飛んでいますよね。だから、本当は君自身がまっすぐ進みたいと思っているんですね。なのに、車が勝手に右に曲がると、君はまっすぐ進みたいという性質があるから、車の左側の壁に押し付けられてしまうわけです。君はまっすぐ進みたいのに、車が勝手に曲がってしまうんです。それで、自分が左側にぎゅっと押される感じがするんですよ。
おねえさん:スキーでまっすぐ滑っていて、曲がろうと思ったときは…。
荻原先生:スキーで右に曲がりたいと思ったときは、右側に倒して、左に曲がりたいときは、左に倒します。
おねえさん:この場合は、向きと合わせて良いんですね。反対にはならないんですね。
萩原先生:はい。自分の意思で向きを変えようとするからです。
柳田先生:だから、曲がろうと思わなければ曲がらないわけです。
兵藤先生:今度、車に乗せてもらうときに、車の天井にセロテープか何かで、何かを吊り下げて見てみると良いかもしれないですよね。
柳田先生:良い考えですね。吊り下げたものも一緒で、右に曲がろうとすれば、左にブラーンとゆれますね。それで、この吊り下げたものがまっすぐに行こうとしているのが分かるかもしれないですね。

空想科学研究所主任研究員の柳田理科雄先生/スポーツコメンテーターの荻原次晴先生/タレントの兵藤ゆき 先生

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