いきもの
Q. 台風はフィリピンから来るとお父さんに聞いたのですが、フィリピンでどうやって台風はできるのですか? (小4、男の子)
A. 美農岡先生:フィリピン沖で発生しやすい理由なのですが、少し難しい言葉で「熱帯収束帯」という地帯があるんですね。収束というのは集まるという意味なのですが、北からやってくる貿易風と南からやってくる貿易風がフィリピン辺りで集まって上昇気流で上にどんどん空気が上がって、そうしたら上昇気流がだんだん渦巻きになりまして、活発な雲が出来てくるんですね。
おねえさん:どうしてフィリピンでぶつかって上がっていくんですか?
美農岡先生:海の温度が高くないと台風はまず発生しないんですけど、それがエネルギーの1つなんです。そこでどんどん上昇気流が発生して、雲が出来たら水蒸気になって、雨になって落ちてくるんですね。そうしたら、また熱が発生して、またその熱を取り込んで、また発達することを繰り返すんです。
おねえさん:その渦巻きが大きくなるには熱が必要なんですね?
美農岡先生:そうです。
長倉先生:ぼくは、昔、南太平洋とかフィリピンに行ったことがあるんだけど、やっぱり今、お話にあったように雲がイソギンチャクを大きくしたような形で、普通、空にある雲って見上げ感じじゃない。それが海の水平線の向こうに立ち上がるように雲があるの。きっとそれが最初の台風の形なんだろうね。君もいつか、そういうところにいった時に、実際に見てもらいたいと思います。

気象予報士の美農岡洋子先生/フォトジャーナリストの長倉洋海 先生

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