いきもの
Q. ドライアイスはなぜお水に入れると、けむりみたいなものが出るんですか? (男の子 4年生)
A. 柳田先生:ドライアイスっていうのは、何で出来ているか知っていますか?
男の子:知りません。
柳田先生:これは二酸化炭素というガスが冷たくなって、固まったものなんです。
パックン先生:ぼくたちが息をはく時にでるガスですよね。
柳田先生:そうですね。これは炭酸ガスとも言います。ぼくらの息の中にも入っているし、ビールやサイダーの中にも入っています。それをマイナス80度以下にうんと冷やすとコチコチになります。
おねえさん:ドライアイスはマイナス80度以下なんですか!
柳田先生:ドライアイスを水に入れると、水はふつう人間がさわると冷たいけど、ドライアイスから見たらメッチャクチャ温かいわけです。ドライアイスはマイナス80度なんだからね。
おねえさん:水はだいたい何度くらいなんですか?
柳田先生:ふつうの水はだいたい20度くらいかな。
パックン先生:じゃあ、100度も違うんですね。
柳田先生:だからドライアイスを水に入れるってことは、ドライアイスにとってみればぐらぐらと沸き立ったお湯の中に入るより熱いわけ。
パックン先生:お〜。だからけむりになって逃げようとしたんですか。
柳田先生:(笑)逃げようとしているというか、せっかく固まっていたドライアイスが二酸化炭素に戻るわけ。わかる?
女の子:はい。
柳田先生:でも二酸化炭素というのは、人間の眼には見えないんですね。じゃあ、あのけむりは何なんだと言ったら、ドライアイスがとけた瞬間は、二酸化炭素はまだマイナス80度くらいの冷たさは持っているわけです。そうすると、空気の中へ出て行くと、空気から見たら、マイナス80度の二酸化炭素はメッチャクチャ冷たいわけですから、空気の中の水蒸気が、雲と同じように水の粒に戻っちゃうわけですね。だからけむりに見えるんです。
おねえさん:じゃあ、「ミニ雲」ですか?
柳田先生:そう、「ミニ雲」ですね。だからドライアイスから出るけむりは、空の上にある雲とまったく同じわけです。
パックン先生:冷凍室の引き出しを開けるとワーッと白いけむりが出ますけど、あれもいっしょですか?
柳田先生:それも同じ。冷蔵庫の中で冷たくなった空気が外に出ると、周りの空気の中の水蒸気が水に戻っちゃうわけですよね。
パックン先生:自分の家に雲が出来ているんですね。
柳田先生:そうですね。雲が出来ているんです。だから、時々、冷凍庫を開けると白いけむりがワーッと出てきますけど、そこにフーッと息を吹き込むと自分の息がその場で雲になったりもしますよ。
パックン先生:じゃあ、「マイ雲」?
柳田先生:そう、「マイ雲」ですね(笑)

空想科学研究所主任研究員 柳田理科雄先生/お笑いタレント パトリック・ハーラン(パックン) 先生

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