いきもの
Q. 宇宙に生身の人間がいくとその人間はどうなってしまうのですか? (小5・女の子)
A. 的川先生:まあ、みんな生身でいったことはないけどね。山登りをしてご飯をたくとなまにえになってしまうことがあります。というのも、高いところにいくとどんどん空気が薄くなってしまうよね。それは気圧という圧力が低くなると、水が低い温度でふっとうし始めるんですね。ふつう、水は100度でふっとうします。それが富士山の頂上あたりだと80度ぐらいになり、それがもっと高い宇宙ぐらいに行くと、ふっとうする温度がどんどん低くなりわれわれの体温でも水がふっとうしはじめるくらいになってしまうんです。
それで私たちの体の話になりますが、体にはいっぱい水が有りますよね。血もそうです。そうすると生身の人間が宇宙に出て行ってしまうと、一番初めに起こることはすぐに体の水分がふっとうしはじめます。だれも実験した事はないんですが、計算をしてみるとどんなに太った人でも20秒でミイラになります。
だから宇宙服は、船外活動するときは大切です。宇宙はスペースデブリといってたくさんのゴミが漂っています。万が一穴があいてしまったりしたら大変です。空気が出て行ってしまい、あっという間にミイラになってしまいます。もちろん一定の大きさの穴だったらすぐにふさぐようになっていますけどね。それほど危険な宇宙。でもね、土井さんというスペースシャトルの外でお仕事をした人は、なにもさえぎられることなく地球を見るすばらしさったらないとお話してました。だから宇宙飛行士はみんな外に出たいと思っているんですよ!!

JAXA 宇宙航空研究開発機構:的川 泰宣 先生

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