いきもの
Q. メガホンから声を出すと大きくなるのに逆にすると小さくなるのはどうしてですか? (小2・男の子)
A.

これは、たしか「ドラえもん」でも同じ機械がありましたね。メガホンみたいな形の道具で、大きな方から人が入るとすごく小さくなれて、反対から入るともとの大きさに戻るんです。
メガホンは声もたしかに大きくなるけど、これは声のエネルギーが大きくなるとか、声が本当に大きくなっているわけじゃないんです。人間が声を出してお話する時、その声は前にも上にも下にも横にも飛んでいきます。メガホンで「ガンバレー」とか「かっ飛ばせー」とか言った時、丸くなっているメガホンは上にも下にも横にも声が行けないようにして、前だけにその声を届けます。だからまわりに行くはずの声も前の方に飛んでいくから声が大きくなったように聞こえるんだよね。
逆にメガホンを反対にすると、声はもともと広がっていきたいのに、無理やりすぼめる形になるでしょ。だから、せっかくの自分の声がメガホンに当たっちゃって自分のほうにかえってくるんだよね。すると声が小さくなったように聞こえるんです。
メガホンは声を本当に強くしたりする力は無くて、集める働きがあるだけです。実験すればわかるけど、となりでメガホンをつかって「うぁー」と言うと、となりにいる人にはあまり声が聞こえません。一方、メガホンをぎゃくにして「うぁー」って言うと、周りの人にはあまり声が聞こえないけれど、自分がすごくうるさいはずです。


理科の先生:柳田 理科雄 先生

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