いきもの
Q. 磁石は、何でできて、どうやって作るの? (小3・女の子)
A.

磁石は、鉄でできています。しかしじつは、この世にあるすべてのものは、みんな小さい磁石でできているんです。それは道ばたの石ころもあなたの体もお水も空気もみんな小さい磁石なんです。でもみんなN極とS極があっちむいたりこっちむいたりしているから、全体としては磁石にならないんです。ところが鉄というのは磁石を近づけると小さい磁石がおなじ方向にぜんぶビシっと向いてしまうんです。だから、鉄と言うのは磁石にくっつくんですね。
磁石を作るには、まず鉄をあっためます。あっためてドロドロにとかします。それで、そこへ磁石をくっつけます。するとドロドロにとけた鉄が磁石の磁力(じりょく)の方向にビシッとむくでしょう。そしたら冷やすんです。冷やしてかためれば、鉄の中の小さな磁石がおなじ方向をむいたまんまになるわけです。そういって作ったのが僕らが見かける磁石です。しかし、磁石を作るのに鉄をドロドロになるまでとかさなくてはならないので、ふつうのおうちではできません。でもあきらめないでください。あなたにも作れるんです。どうするかというと、まず針を用意してください。針って鉄でできているでしょう。それを磁石で一生懸命こするんです。N極かS極、どちらでもいいんです。ただし、ただゴシゴシこするんじゃないんです。針をおさえたら、指のほうから先っぽにゴシッとこすり、もちあげて同じようにくり返しゴシッと同じ方向にやるんです。これをずっとやっていると針の中の小さい磁石がみんな同じ方向にむくんです。そしたら針は磁石になるよ。僕が小さい時は20回ぐらいでできていました。だから50回ぐらいがんばれば、針で針をもちあげられるようになると思います。


空想科学研究所 主任研究員:柳田理科雄 先生

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