いきもの
Q. 台風は、大きい台風と小さい台風とどのようにできているのですか? (小6・男)
A.

台風のもとになるのは海のあついエネルギーです。だから台風は南のあたたかい海のほうでできます。南の海であついエネルギーがたくさんあつまると、そこにたくさん雨雲ができて、それがぐるぐるまわりながら台風になるのです。

冬の間は海も冷えているから、台風はあまりこないでしょう。夏になってだんだん海があったまって、台風を日本に運ぶ風がふきはじめると台風がやってくるんだよね。ただ、おなじ台風でも、日本に近いところでできると、台風は大きくなりません。それは、日本に近い海にはあついエネルギーがあまりないからです。ちなみに、きみは大きい台風と小さい台風どちらが好き?

こども:うーんと、どちらかというと小さい台風の方がいいです。

そうだよね。大きい台風がくるとすごく雨がふったり風がふいたりして、けがをする人もでるからいやだよね。日本には、ほんとうに台風がよくきます。あまりにたくさんくるものだから、沖縄から九州にかけての台風のとおりみちを「台風銀座(たいふうぎんざ)」といったりします。

じゃあ、ぼくたちお天気キャスターは大きい台風と小さい台風をどうわけるのでしょうか? それは、台風の強い風がふく広さが広ければ大きな台風、せまければ小さい台風といいます。しかし、気象庁(きしょうちょう)という天気のことをいろいろしらべているお役所では、あまり「小さい台風」という言いかたをしません。

それは「よわい台風」とか「小さい台風」というとみんなが気をぬいて台風のこわさに気を使わなくなってしまうからです。だから、「超大型(ちょうおおがた)」とか「大型(おおがた)」とか大きい方のいいかたはいくつかありますが、小さい方の言い方はあまりないんです。むかしは「ごく小さい台風」などと言っていた時がありましたが、そういった言いかたはやめてしまいました。台風は、大きくても小さくても台風なのです。


お天気キャスター:木原 実 先生

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