いきもの
Q. バクテリアとウイルスはどうちがうのですか? (小4・女の子)
A.

じつはね、大きさをくらべるとぜんぜんちがうんです。バクテリアは、1ミリを1万個にわけたぐらいのおおきさなんですね。なかには1ミリを1千個にわけたぐらいの大きさのものもいます。バクテリアの大きさは「ミクロン」というたんいをつかうのですが、1ミリの1万分の1は0.1ミクロンになります。ところが、ウイルスとはそれよりもっと小さいのです。ウイルスのせかいは「ナノ」というたんいをつかいます。「ナノ」というのは、1ナノメートルで1ミリの10おくぶんの1という大きさです。たとえばバクテリアをにんげんぐらいの大きさだとすると、ウイルスというのはやきゅうのボールぐらいかな。そんなにちがうのです。

だからバクテリアはときどきにんげんのからだにはいってわるさをしますが、ウイルスというのは、にんげんの体にはいるほかに、バクテリアの体のなかにもはいってわるさをすることがあるのです。このようにバクテリアのなかにはいりこむウイルスを「ファージ」といいます。それくらいちいさいウイルスもあり、ウイルスとは生きもののいちばんさいしょのかたちのようなものなのです。それからどんどんしんかして、バクテリアになっていったんですね。

それにウイルスにはあまりいいウイルスっていないのですが、バクテリアにはいいものがたくさんいます。たとえば納豆菌(なっとうきん)といったらなっとうをつくってくれます。乳酸菌(にゅうさんきん)は、ヨーグルトなどおいしいものをいっぱいつくってくれるんですよ。


東京農業大学:小泉 武夫 先生

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