いきもの
Q. よくはくぶつかんなどでてんじされている恐竜(きょうりゅう)のもけいなどの材料をおしえてください。 (小4・男)
A.

まずはじめに、はくぶつかんにはもけいばかりでなく、本もののほねをてんじしているばあいもあるから、かならずしも「もけいではない」ということをおぼえておいてね。本もののほねをつかうばあいは、鉄(てつ)をつかってわくをつくり、それでほねをささえます。

では、本ものでないものはどうやって作るかというと、「プラスチック」なんです。プラスチックは長もちするし、形がきれいにとれるいちばんいい方法なんです。まず、本もののほねのまわりに「シリコン樹脂(じゅし)」というものをぬります。これは、はじめベタベタのえきたいで、そこにとくべつなくすりをまぜると消しゴムのようなものになるんですね。それがかたまったらほねから半分づつはがします。そうするとほねのこまかいかたちがシリコンにうつるんですね。
つまり、「かた」になるんです。そしてはがしたシリコンのうちがわに、プラスチックをぬるんです。さらにその上に「グラスウール」というガラスのせんいでできたとくべつな布をはります。グラスウールそのものはとてもやわらかい布なんですが、とてもじょうぶでそれをなんかいかかさねてはり、上からプラスチックをぬっていきます。これをくりかえして、3ミリメートルから4ミリメートルぐらいのあつさにしたら、半分づつにしてあったかたをりょうほうあわせて、しばらくおいておきます。そしてかたまると、まえの化石とおなじようなかたちになるのです。うまくいくとほね1コにつき1日ぐらいあればできます。

ちなみにあなたたちがつかっている消しゴムもじつはシリコンじゅしでできているんですよ。最後に、つくったほねのもけいをぜんぶを組みたててできあがりです。このもけいをつくるほうほうは、じつはヘルメットや飛行機を作るぎじゅつとおなじなんです。つまり、とってもじょうぶなんですね。しかも、とてもきちんとできていて、虫めがねできちんと見ないとみわけがつかないほどなんです。すごいよね。


国立科学博物館:馬場 悠男 先生

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