いきもの
Q. 「夕立(ゆうだち)」はどういうときに来るのですか? (小4・おんな)
A.

じつは、今の天気予ほうでは、どこで夕立(ゆうだち)がおこるのか、せいかくにはわかりません。
でも、「おこりやすいとき」というのは、わかっています。
それは、「空にある空気よりも、地めんに近い空気のほうがあたたかいとき」なんですね。太陽に近い空気のほうがあたたまりやすそうに思えるけど、じっさいは地めんに近いほうがあたたまりやすいんです。そして、地めんの近くであたたまった空気はかるくなって、上にういていくんです。そのとき空にある空気が冷たいと、のぼっていったあたたかい空気とぶつかって、ゆうだちがおこります。

とくに夏は、地めんの近くの温度がとてもあついからよくゆうだちがおきるのです。ちなみに5月ごろもゆうだちは多いのですが、地めんの空気は夏ほどあたたかくないですよね。
でも、空の上のほうの空気はそれよりもずっと冷たいのですね。そういうときもカミナリがおこりやすく、ゆうだちになりやすいのです。

このようにゆうだちがおきるような「地めんの空気が空の空気よりもあたたかいとき」を天気予ほうでは「大気(たいき)のじょうたいがふあんていです」といっています。
ゆうだちを好きな人って少ないと思うんだけど、夏のゆうだちの後はにじが見えることが多いんです。だからゆうだちがあがったら、東の空を見てみるとにじが見えるかもしれないよ。ゆうだちはいやでも、そのあとにじが見えたらちょっととくした気分になれるかもしれませんからね。


気象予報士・大野 治夫 先生

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