いきもの
Q. バリ島や、シンガポールに行ってきたんですけど、どうして太陽は動かないのですか? (小3・おんな)
A.

きっとそう感じたのは、バリ島やシンガポールがものすごく暑かったからでしょう?

こども:はい、そうです。

バリ島やシンガポールって、ほとんど1年中ず〜っと暑いからそう思ったんだよね、きっと…。いいところに気がついたよね。でもね、動いているのは太陽じゃなくて地球の方なんですよ。

実はね、地球は20度ちょっと傾いているんです。そして、まず自分でクルーっとまわるのね。自分でまわるのは、1日…つまり24時間で1回です。地球自身が1日かけて1回まわるんだよ。

それと同時に、今度は太陽のまわりを1年かけてグルーっとまわってるの。そうすると太陽の光が地球に当たるとき、その光の当たる場所が、地球上で少しずつ変わるんだよ。それで日本なんかは季節があるってわけだね。

でもシンガポールやバリ島のあたりっていうのは赤道に近いところ、つまり、ちょうど地球の真ん中に近いところなんです。地球のおなかの部分なんだよね。そこは日本なんかとは違って、いつでも太陽が当たってるの。だから、いつでも暑いんです。僕はね、クリスマスの時期にシンガポールとかに居たことがあるんだけど、変な感じだよ。クリスマスなのに、気温が30度もあったりするの。面白いよね。

つまり、地球の赤道に近い、地球のおなかのあたりというのは、1年じゅう太陽の光が当たっていて、暑いというわけです。でもね、それは太陽が動いたりするんじゃなくて、地球が動いているからなんだ。

それで季節が生まれるの。で、真ん中の方では太陽がいつも当たっているから、いつでも暑い…逆に北極とか南極とか地球のはじっこの方では、太陽がなかなか当たらないから、いつでも寒い、ということになるんです。


科学ジャーナリスト・中村 浩美 先生

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