いきもの
Q. この間スキーに行って思ったんだけど、山の上の方は太陽に近いはずなのに、なんで雪があるんですか? (小3・おとこ)
A.

これは不思議ですよね。

だって、たぶん学校の理科の授業では、「あたたかい空気は上の方にのぼっていく」って習うんだよね。お風呂も、上の方はあたたかいのに、下は冷たいっていう時もあるよね。「あれ?逆だな、おかしいな」って思うよね。

うん、これがどうしてかというと、キミは最初「太陽に近い」って考えたでしょう?スキー場の上の方が太陽にどれだけ近いかを、リフトの下と一番標高の高いところで考えると、だいたい高さの差は1000メートル、つまり1キロぐらいなんだよね。じゃあ、地球と太陽の距離がどれぐらいあるかっていうと、なんと1億5千万キロもあるんだよ。ケタが全然違うよね。だから、1億5千万キロの距離のうち、1000メートル太陽に近づいたくらいでは、あたたかさは変わらないんです。

それと、山の上にのぼっていくと、空気がちょっとうすくなるし、100メートルぐらいのぼるごとに、気温が1度ぐらいずつ、どんどん下がっていくの。「雪がたくさん降る」っていうのはどういうことかというと、風が山に当たって、山に沿ってヒューッと上がっていくと、空気が、これ以上水が持てないよーってことで、雪になって降ったりするんだよね。そんなふうにして、空気の量が減って寒くなって雪が降る、ということもあるわけ。

だから、太陽に近づいてるのにおかしいな、というんじゃなくて、逆になってるんだということを考えてみて下さい。


五島プラネタリウム・国司 真 先生

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