いきもの
Q. 人工衛星は火の玉になって落ちてくることはあるんですか? (小1・おとこ)
A. 人工衛星はいろいろな目的で作られて、その役目によって高度800キロメートルとか1000キロメートルとかの地球のまわりを回っているものもあれば、たとえば通信衛星とか放送衛星とかのように36000キロも地球から離れた軌道を回っている人工衛星もあるんです。
でもこれが役目が終わっちゃうと、宇宙のゴミになってしまって、やがてはやっぱり落ちてくるんですよ。
火の玉になるとしたら、地球をとりまいている空気に人工衛星がつつまれた時にその摩擦(まさつ)で熱をもって火の玉になるのね。
でもそんなふうにはめったになりませんね。
地球をとりまいている空気の層にぶつかると、こすられてすごい熱が出てそこでだいたい燃えつきちゃうの。
だから地上まで落ちてくるってことはめったにありません。
でも、たま〜には落ちてくることもあるけどね。
それもまるごとドスンと落ちてくるわけではなくて、途中で摩擦で燃えちゃって、燃えカスになった小さなものが落ちてくることはたま〜にあります。
今までにも、海の中とか砂漠に落ちたっていう例はあるけども、人が住んでる所の近くに落ちたってことは、まずないですね。
だから心配はいりませんけども、でもやっぱり、もう使われなくなった人工衛星は落ちてきて、地球をとりまく空気の中でほとんど燃えつきる、それを覚えておいてくれるかな。

科学ジャーナリスト・中村 浩美 先生

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