おんがく・え・ずこう
Q. こどもがピアノを習っていて、毎日練習をする約束でピアノを始めたのですが、わたしが言わないといつも練習をしません。いつも怒ってばかりいます。何か楽しく練習をさせる方法はありませんか? (小5・男の子のお母さん)
A. 青島先生:こどもはまず、練習はしないと思います。する方がおかしいと思います。わたしはこどもの頃練習をしましたが、たまたま足が悪くて家の中にいて、ピアノしかやることが出来なかったので練習をしていました。こどもさんは健康なのですよね?
お母さん:はい。
青島先生:そうしたらピアノの前にいるのは普通ではありません。
お母さん:は〜。
青島先生:こどもをピアニストにしようとは思っていませんよね?
お母さん:はい。
青島先生:そうしたらやらせなくてもいいと思います。練習をしたい時だけでいいです。
おねえさん:でもこれはお母さんと毎日練習をするという約束で習い始めたのですよね?
青島先生:新しいことをやる時は口だけは言うと思います。
お母さん:(笑)
井筒先生:でもどこかに習いには行っていないのですか?
お母さん:習いに行っていて、8月4日に発表会があります。
井筒先生:発表会に向けてなかなかやらないからイライラしているわけですよね?
お母さん:(笑)そうですね。はい。
井筒先生:それはもうねえ、放っておいた方がいいですよ。
お母さん:放っておいた方がいい?
井筒先生:ハッキリ言いましょう。恥をかくのは自分ですから!
お母さん:は〜。
井筒先生:お母さんが恥をかくとだいたい思いがちなのです。どこのお母さんたちもそうです。ちゃんと自分のこどもだけは最後まで間違わずに弾いてほしいな、と。
お母さん:あ〜、はい。
井筒先生:そうすると嬉しいですからね。感動したいわけですから。でも、本人は失敗したら恥かくよ、というのを自分の身を持って教えてあげるのも一つの手なのですよ。
お母さん:あ〜、そうですね。
井筒先生:だからあまりそんなにしつこく言ってもしょうがないです。先生のところに練習に行っているのでしたら「ちょっと練習くらい復習しときなさいよ」くらいでいいと思います。
お母さん:はい。わかりました。
おねえさん:お母さんは穏やかな気持ちで発表会まで過ごしていいということですね?
お母さん:はい。
井筒先生:発表会で恥ずかしい思いをするのは本人ですからね。怒るのではなく、そういうことを教えてあげればよいと思います。
お母さん:はい。わかりました。
青島先生:あと、弾けるところだけ弾いて帰ってきちゃうという手もあります。
井筒先生:(笑)
青島先生:曲というのはだいたい8小節くらいで終わるようになっていますから、そこまででもいいから頑張って弾いてみてください。

※この日は、夏休み特別企画として「おやこ電話相談室」と題して、お友達のお母さん、お父さんからも質問を募集しました。

作曲家でピアニストの青島広志 先生/体操インストラクターの佐藤弘道 先生/映画監督の井筒和幸 先生

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