おんがく・え・ずこう
Q. 私はマンガが好きなんですけど、少女マンガを上手に描くにはどうしたら良いですか? (小2、女の子)
A. おねえさん:少女マンガといえば、少女マンガ研究家の青島先生にお願いしたいと思います。
青島先生:そうなんです。私は自分でも描いていました。あなたは絵だけを描いていますか? それとも、物語も書いていますか?
女の子:物語は一回しか書いたことがないです。
青島先生:マンガというのは、絵だけではなくて、物語にあわせて描かれるものです。まず、絵を描くのを上手にするなら、鉛筆で描くのではなくて、ペンで描くクセを付けて方がいいですね。鉛筆はみんな使えるかもしれないけど、マンガはペンで描くので、ペンをしっかり使えるようにしておいたほうが良いですね。ペンはボールペンではなくて、「つけペン」が良いですね。その中でも、スクールペンというのが一番良いですね。少女マンガを描くときにはね。それと、あなたは右利き? 左利き?
女の子:右利きです。
青島先生:右利きの場合は左を向いた横顔は上手に掛けると思うけど、右側を向いた横顔は上手に描けないんです。それは、手の向きでうまく描けないんです。だから、右側を向いた横顔を描けるように一生懸命練習しましょう。そのとき、あごのところが出ないように描いたほうが良いと思います。
それから、ここ10年ぐらいアニメの絵がみんな描けるようになってきたの。でも、そういう絵って感情表現があんまりできないんだよね。だから、例えばたくさんのマンガを読んで、お家の方にはマンガは資料なんだといって、色々読んだほうが良いです。それで、作者のまつげはいくつあるとか、瞳の絵には線が一本入ってるとか研究して、あなたなりの瞳の描き方を考えたほうが良いです。瞳の中に星を書いたのは、水野英子先生が描いたのが初めてなの。瞳に横線を一本描いたのは、西谷祥子先生が「リンゴの並木道」というマンガで書いたのが初めてなの。そのほかにも怖いことがあると、顔のところに縦線を書いて、青白い顔になるように描いたのは、楳図かずお先生が始めたものなんですけどね。だから、色んなマンガがたくさん出ていますからね、そういうものを見るの。お勉強だと思って読むの。
 でも、そうしたらお家の方はマンガばかり読んでと怒ったりするかもしれないけど、勉強ですといって読んで、そのうちに自分の好きなものを自分のものにして描いていくのね。そして、物語も書いていくの。私は、あなたのマンガが少女雑誌に載るのを待っていますからね。

作曲家でピアニストの青島広志 先生

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