おんがく・え・ずこう
Q. 指揮者になるにはどういう勉強をすればいいですか? (小3、男の子)
A. 青島先生:君は何か音楽のレッスンをしていますか? 例えばピアノを習っているとか。
男の子:前にエレクトーンとピアノを習っていましたが、4年生になったら、また新しいピアノのレッスンをしようと思っています。
青島先生:では、ピアノのお稽古はそのまま続けてください。というのは、バイオリンとかトランペットは音が1つしか出ないの。でも、ピアノは和音が出るので、自分ひとりですべての音を演奏することができるんです。だから、オーケストラで演奏するときは、メロディーもあるし、リズムもあるし、和音もあるので、あらかじめそういうものを知っておいたほうがいいのね。だから、ピアノは習っておいてください。
 それと、自分の住んでいるところの音楽会、コンサートにできるだけ行ってください。それも、1人だけが演奏する独演会のような音楽会ではなくて、オーケストラの演奏会に行ってみてください。そこで、良いなと思ったらその音楽のCDを買うんですよ。さらに、おねだりしてスコアという、全員の楽譜が書いてあるものを買うの。少し高いかもしれないけど、お年玉やお小遣いをためて買うことが良いですね。それで、このような楽譜になっているものはこのような音が出るんだなということを、あんまり分からなくても見ていたほうが良いです。音がいっぱいあるところはいっぱい書いてあるし、音が少ないところは白い音符が書いてあるんです。最初の内はそういうので分かる。そして、そういうのにあわせて体を動かしてみるの。それから、君は学校で音楽クラブみたいなのはやっているの?
男の子:4年生になったら、転校するんですけど、その学校には音楽のクラブがないんですよ…。
青島先生:そうですか。学校や住んでいるところの事情がいろいろあると思うんだけど、そこに音楽の先生がいたら、もしいなくても、担任の先生に音楽クラブを作ってくださいというのは1つの手だと思いますよ。それから、君が中学生ぐらいになったら、張り紙をして、音楽やりたい人集まれといって、担任の先生とかに音楽室を借りて、友達同士でやるのもいいと思う。
 で、そこであんまり1年生なのに上級生を無視してしゃしゃり出たら肩身が狭くなったりする可能性があるので、2年生の終わりや3年生になったら、自分が指揮者をやりたいと言った方がいいと思いますよ。そのときのために、性格は良いほうがいいです。なぜかと言うと、あんまり性格が悪い人だと、みんながそれに従ってくれないことがあるんですよ。

作曲家でピアニストの青島広志 先生

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