おんがく・え・ずこう
Q. 私はドラムメジャーをやっているのですが、指揮者で一番大事なことはなんですか? (小5、女の子)
A. おねえさん:ドラムメジャーって何ですか?
女の子:ドラムや鍵盤の指導をする人です。鼓笛隊の指揮者みたいなものです。
(※ドラムメジャーはマーチングバンドの指揮者)
青島先生:指揮者に選ばれたのは自分でなりたくてなったんですか?
女の子:そうです。
青島先生:うん。もうそれだけで、自分で指揮者をやりたいと思っているだけで、あなたは音楽の力をたくさん持っているんだと思うんだけど、指揮者で一番大事なことは同じテンポを守れるかどうかなの。早くなったり、ゆっくりなったりしたら行進曲はちょっと無理だよね。
だから、まず同じテンポで叩けるように訓練することだよね。でも、自分だと分からないから、「メトロノーム」というものを使うとすごく良いの。メトロノームは同じ速さで音を鳴らしてくれるの。それを買って、それと一緒に太鼓を叩いたり、手を叩いたりするといいと思いますよ。
 ちなみに、メトロノームは作曲家・ベートーベンの補聴器を作った発明家の人が作ったんですよ。そして、その補聴器がよく聞こえたから、そのメトロノームも当時の新聞で発表して、ベートーベンは自分の交響曲の楽譜にメトロノーム記号でいくつぐらいが良いかを書いたの。
だから、あなたもそれを使って、同じテンポで、最後には指揮ができるようになっていれば良いんじゃないかなと思うの。
それから、色んなリズムを打っている人がいるはずなんですよ。大太鼓は「ドーン、ドーン」とやったり、小太鼓は「ヤンタカッタッタ、ヤンタカッタッタ」とやっているかもしれないですよね。そして、その人たちのリズムを口で言えることが大事だと思うの。それで、ちょっと遅れている人がいたら、口でリズムをやさしく言ってあげると良いんじゃないかな。
 でも、最後には人柄が勝ちます。みんなから親しまれる人柄であってください。それが一番良いことです。

作曲家でピアニストの青島広志 先生

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