おんがく・え・ずこう
Q. 埼玉県で一番歌われている曲はなんですか? (小4、女の子)
A. おねえさん:え〜!埼玉県で一番歌われている曲?
青島先生:これね、私、大体分かるの。
おねえさん:えっ!
青島先生:これは、埼玉の歌があるはずなのよ。埼玉県歌というのが。だけど、普通はみんなそういうのは歌わないでしょ。
 そこで、「和光市」という市が埼玉県にあるんだけど、ここでコンクールをやっているんです。これは、和光市で亡くなられた詩人の方がいて、この人がつくった歌でコンクールをやっているの、その人は「清水かつら」先生と言うの。この人の一番有名な歌の中で、「叱られて」という曲があって、この「叱られて」を歌って一番になると賞金がもらえるの。だから、ものすごい多くの人がこの「叱られて」を歌いに来るの。だって、私の知っている人がみんな受けにいったんだもの。
(青島先生が歌う)♪しか〜られて、しか〜られて、あの子は町までお使いに♪といった感じの歌。大正時代に書かれた曲なんですけど、これを何千、何万の人たちがコンクールで歌っているわけなんですよ。あなたは知らないかもしれないけどね。
この曲は大正時代の歌だからあわれっぽく歌うといいの。だって、いまどき、おつかいに行って、狐がコンと鳴いてということはないからね。つまり、埼玉県ではこの歌が一番歌われているんです。
おねえさん:そうなんですか。この歌は知ってた?
女の子:知りませんでした。
青島先生:じゃあ、歌って賞金を取りましょう。これは、学生部門、一般部門などと分かれているの。だから、一番嫌なのは審査をする方なんですよね。その歌しか聞くことが出来ないからね。上位のほうまで進むと、もう一つ歌ってもいいの。
例えば、(青島先生が歌う)♪緑のそよ風、いい日だね♪というのも、その清水かつら先生の最後の歌だから、これを歌っても良いの。少しは気分が晴れるかもしれないですね。

作曲家でピアニストの青島広志 先生

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