おんがく・え・ずこう
Q. 歌うとガラガラ声になってしまいます。きれいに歌を歌うにはどうしたら良いですか? (女の子 3年生)
A. 青島先生:歌を歌うことは好きですか?
女の子:好きです。
青島先生:じゃあ、いっしょに声を出してみませんか? あーーって声を出せる?(スタジオにある鍵盤で音を出しながら)どうぞ。
女の子:あーーっ。あーーっ。あれ? あーーっ♪ あーーっ♪
青島先生:あら、全然ガラガラ声じゃないじゃない。(音階を変えながら)あーーっ♪ あーーっ♪てやってみて。どうぞ。
女の子:(同じく音階を変えながら)あーーっ♪ あーーっ♪
青島先生:もう一ついくよ。(三段階に音階を変えながら)あー−っ♪ あーーっ♪ あーーっ♪
女の子:あー−っ♪ あーーっ♪ あーーっ♪
青島先生:あのね、あなたの声はきれいです。ガラガラ声なんかじゃありません。おそらくね、もしガラガラ声って言われちゃうならね、必要以上にがんばっちゃっている時に、そういうことを言われちゃうんだと思うのね。それとね、今みたいに出来るだけ力をぬいて、何か楽器といっしょに歌うと良いんだよ。それかもう一つ。あんまり小さな声で歌って「聞こえません」と言われたらね、聞いてくれる人の方を向いて、その人と自分との間にね、空気があるのわかる? その空気を動かすつもりでね、その人に向かって歌うといいよ。だから、ほかのものすごくいっぱいいる人のことは考えなくていいです。たとえば、この人に聞かせたいと思ったら、その人に向かって細く声を「あーーっ♪」と出せばガラガラ声になりません。だから絶対に力を入れない方がいいです。特にね、胸とか肩に力を入れるとガラガラ声になります。というのはね、胸とか肩というのはね、のどにそのままつながっているわけです。さっきいっしょに歌ったのは、すごくうまくいってましたよ。
女の子:はい。
おねえさん:電話の受話器を通して聞いても、十分きれいな声でしたものね。
青島先生:(笑)だからね、絶対にガラガラ声じゃないですよ。それからね、もっとはっきり言うとね、歌には「言葉」がついているよね。その時は、ガラガラ声になったって、いい場合もあるんです。例えば、(歌詞が)「がぎぐげご」の場合とかね。だから力をぬいて、聞いてくれている人に投げかけるようなつもりで歌ってください。

作曲家・ピアニスト 青島広志 先生

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