おんがく・え・ずこう
Q. 編曲(へんきょく)はどのように行うのですか? (小4・男の子)
A. 服部先生:自分がやっている時は、ひとつのメロディーをいろいろなイメージにもとづいて作品に仕上げていきます。僕の場合はまず「どういうリズムでやるか」を考えます。例えば「ブンチャッ、ブンチャッ」とやるか、「ブンチャカチャッチャ」とやるか、「チャカチャカチャカ」とやるか、色々なリズムがあるわけです。そういうリズムを決めてあげると半分はできあがりです。
そして次に前奏(ぜんそう)を考えます。きみたちが学校で歌う時、前に音楽があってから歌い始めるよね。あれをまず作ってあげないといきなり歌えないよね。先生がいきなり「ホィッ」と言っても、みんなで歌いだすのはたいへんでしょう?
次は、間奏(かんそう)をつける。これを考えるのも編曲の仕事なんです。ワンコーラスを歌い終わって、また次の歌を歌う前に音楽があるよね。あれです。そして最後に「ジャーン」と歌い終わったら後奏(こうそう)というのをつけます。
だから、編曲はまず全体のリズムを決める。そして前奏・間奏・後奏を決める。それらが終わってから盛り上がるところを決める。たとえば、盛り上がるところには、ティンパニやトランペットなど盛り上がる楽器を入れて聞きごたえのあるようにしてあげたりします。

お姉さん:たとえば、ジングルベルっていう曲がありますよね。これを編曲するとしたらどうすればいいですか?

服部先生:そうだね。じゃあ、ジングルベルって言われたら何を思い浮かべる?

こども:スズかなぁ?

服部先生:そうだね。そしたらどこかにスズを入れようと思うわけね。でも、ずっとなっているとつまらない。だからたとえば、はじめの「チャンチャンチャンチャンチャーン」のところに入れないで、「ジングルベル」という歌詞のところで入れてあげる。そして最後に曲が終わったところで、スズの音を遠ざかるようにいれてあげる。そうやって考えるのが編曲なんですね。おもしろいから、ぜひトライしてみてくださいね。

作曲家・編曲家:服部 克久 先生

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