おんがく・え・ずこう
Q. わたしは歌っているとお姉ちゃんが「おんち」と言うんだけど、それを言われないようにするにはどうしたらいいですか? (小2・女の子)
A.

これはお姉ちゃんがあなたのことがかわいくて、ちょっとからかっているんじゃないかな。

にんげんは、生まれた時にはいろいろな音をぜんぶ持っているそうです。だから生まれた場所によって日本語ばかり聞いていると日本の言葉がしゃべれるようになって、英語の国で生まれると英語の発音がしぜんにできるようになってお話できるようになるんです。
あなたはいま小学2年生で、7才ですよね。だからまだまだたくさんの音を持っているんです。きっと「おんち」なんじゃなくて、体の中に音がたくさんありすぎるだと思います。そんな心配しなくていいと思いますよ。これから「ドレミファソラシド」というそれぞれ決められた音の高さを体の中にのこしていけます。いまはむしろ「これだけ、たくさんの音を持っているんだよ」って、えばっちゃってもいいくらいです。

お姉さん:では、たくさんいい音楽を聞くと、はやく「音」を体に身につけることが出来るんですか?

これには良いところと悪いところがあるんです。ちょっと前に、「絶対音感(ぜったいおんかん)」というのが本になったりして話題になりましたけどね、たとえばある音が聞こえた時に「これはミの音だ」とかわかる子がいたりしたんです。それがかならずしもいいことかというと、そうでもないんです。音楽には、西洋音楽(せいようおんがく)など「ドレミファソラシド」という音にのっとって曲がひかれるもののほかに、アジアやアフリカの音楽などがあります。これらの音楽ではドとレのあいだの4分の3ぐらいの高さの音が使われていたりするんです。そうすると、ドレミだけでは、そういう音楽についていけなくなってしまうから、むしろいまのあなたみたいにたくさん音をもっているほうがいろいろな音を楽しむことができるんですね。


コンサートプランナー:頼近 美津子 先生

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