おんがく・え・ずこう
Q. 中島先生は歌をやっていて、イヤになったときはどうしてましたか? (小6・おんな)
A. 今、「歌うのイヤになったことありますか?」って質問したでしょ。
本当は「ありますよ」って言って欲しかった?
あのね、私はね、歌が大好きだからこそ、イヤなこともいっぱいあるけど、それを克服しないとうまくなれないと思っているのね。
例えば、「何がイヤなことか」って考えるということは、うまくできないのは自分なのに、さぼっていることなのね。
今、「音程が外れるから」って言ったでしょう?
それって、周りのこと気にしちゃってるのよね。
音程がダメだったら、そこを何回も何回も繰り返して練習すれば、音程は取れるようになるの。
私は、世界中どこを探しても、音痴(おんち)の人はいないと思ってます。
ゆっくり音程が取れるようになる人と、すぐ取れる人と、それは人それぞれで、色々な人がいると思うの。
でもそれは、自分が努力すればいいことでしょ?
それに、音程が悪いから生きていけないって事もないわけね。
周りの人たちに何か言われても気にしないの。
自分がこつこつと努力すればいい事なの。
人の言うことを気にしちゃうようになると、だんだんつまらなくなっちゃうんだと思うのね。
でも、あなたが「音程がズレちゃった」って気が付くことは素敵な事なのよ。
だって、それに気が付くって事は、あなたは耳がいいからじゃない。
歌はね、プロの大人でも、メロディが美しい曲ばかり歌うの。
どうしてかというと、それでうまくなれるって言うんじゃなくて、同じ所を飽きるくらい何回も繰り返して練習した方がうまくなるの。
そうやって何回も練習することで、音が取れるようになるのね。
そして、自分の出した音を、ちゃんと自分の耳で聴くようにするの。
そうすれば、だんだん音程も良くなるからね。
だから、周りのことを気にしないでコツコツとやって下さい。
歌が好きなあなたなら、きっと出来るよ。お願いだから嫌いにならないでね。

オペラ歌手・中島 啓江 先生

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