にんげん・せいかつ
Q. 人間はどうして戦争をするのですか? (女の子、4歳)
A. おねえさん:戦争は悪いことだと思うんだよね?
女の子:はい。
永先生:あなたはケンカはしたことがあるのかな?
女の子:あんまりない。
永先生:それは偉いね。でもね、周りのお友達とかがケンカしていることがあるよね?
女の子:うん。
永先生:お父さんとお母さんがケンカすると「夫婦ゲンカ」で、お兄ちゃんとお姉ちゃんがケンカすると「兄弟ゲンカ」と言うのね。国と国がケンカすると、それを「戦争」と言うの。一番大事なのは、武力、暴力を使う前に話し合いをもう少しすれば良いのに、と思うことがたくさんあるよね。話し合いをするというのは言葉を使うでしょ。もちろん、言葉だけではなくて、抱き合うことも大事なんだけど、もっと言葉を大事に使ってケンカしないように注意するのが普通ですよね。あなたは注意しているからケンカしないんだよね。
女の子:そう。
永先生:偉い。そう、だから、小さなケンカが大きくなると戦争になるということを考えると、戦争をしちゃいけませんし、ケンカもしちゃいけませんね。でも、ケンカの仕方というのもあって、良いケンカというのもあるの。ケンカできてうれしいなということもあるの。仲が良いから、言いたいことが言えたということもあるの。多分、スキーの荻原先生は兄弟ゲンカをしたことがあると思いますよ。
荻原先生:もう小さい頃は、ジュースが1ミリ少ないだけで、ケンカしたことありますよ。
柳田先生:そうですよね。戦争もそういう感じで起こるんですよね。
おねえさん:そういう感じというのは、ジュースが1ミリ少ないと言うことから戦争が始まると言うことですか?
柳田先生:そうです。例えば、自分たちがもらえる石油がこれだけ少ないとかといった理由で。永先生の話をお聞きしていたら、兄弟ゲンカも戦争も似ているなと思いましたね。
おねえさん:それで、荻原先生、ジュースのケンカはどうやって終わるんですか?
荻原先生:まず、グラスをどっち取るかの奪い合いですね。その後、グラスに注いだ母親に対して、「何でこっちのグラスの方が少ないんだ」と怒る。他にも、イチゴののったショートケーキのケーキは半分にきれいに切られているのに、イチゴの大きさがなぜ違うんだという争いもあったのですが、ぼくは末っ子なので、泣いていれば、ほとんどのものが手に入りますね(笑)。駄々をこねていれば何か手に入るというのは、最近のニュースでもそんな国がありましたよね。
おねえさん:(笑)本当に兄弟ゲンカと戦争は似ていますね。
女の子:でも、兄弟ゲンカよりは戦争はもっとひどい。
おねえさん:そうだよね。兄弟ゲンカだとちゃんと仲直りするし…。
女の子:でも、大人と大人だったら、あんまり仲直りしない…。
永先生:そう。みんなが平和でいるといいなという「宗教」と「宗教」が戦ったりするもんね。困ったもんですね。

放送タレントの永六輔先生/スポーツキャスターの荻原次晴先生/空想科学研究所主任研究員の柳田理科雄 先生

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