ほし・うちゅう
Q. 「ブラックホール」はあるけれど、「ホワイトホール」というのはあるんですか? (小2 女の子)
A. おねえさん:宇宙に興味があるの?
女の子:うん。
福永先生:ブラックホールとホワイトホールという言葉は何で知ったの?
女の子:ブラックホールは本で知ったんですけど、ホワイトホールは、パパが教えてくれました。
福永先生:そうなんだ。じゃあ、まずブラックホールはどういうものか知ってる?
女の子:う〜ん。何か吸い込むやつでしょ。光も出られなくなるやつ。
福永先生:そう。ものすごく強力な掃除機みたいなもの。でも、掃除機で吸い込んでいても別に「ブラック」、つまり黒くは見えないよね。どうしてブラックホールと言う名前なのかなんだけど、なんと、光も吸い込んじゃうぐらい強力なので、光が出てこられない。つまり、黒く(暗く)なって見えなくなっちゃうよね。だから、ブラックホールという名前がついているんだって。ブラックホールの出来方も色々あって、例えば、太陽よりずっと重い星、太陽より大体30倍もの重い星が燃料を使い果たして、最期の時を迎える時に爆発をしてしまうのね。爆発って外に向かっていく力なんですね。
おねえさん:破裂していく感じですよね。
福永先生:そう。それで、太陽より30倍重い星というと、想像できないぐらいの重さなので、爆発する時に外に広がる力と中心に縮まっていく力の2つが働いて、その中心に縮まる力がものすごく強くて光も吸い込んじゃうブラックホールというのが出来るんですね。
森田先生:ところで、ブラックホールはわかりましたけど、ホワイトホールは…?
福永先生:はい。ブラックホールは何でも吸い込んじゃうから、吸い込んじゃうものはどこへ行ってしまうのかということになりますよね。
女の子:ホワイトホールって吐き出されるところでしょ。
森田先生:なんだ、君の方がよく知っているじゃない(笑)
福永先生:(笑)掃除機だったらゴミがたまって、それを捨てるんですけど、ブラックホールは吸い込まれたものが出てくるところを誰も見つけていないの。
森田先生:と言うことは、無いということですか?
福永先生:そうですね、今のところホワイトホールは無いと言えますね。ただ、天文学者の人たちが数学を使って計算すると、吸い込むものの計算の反対に、出すものの計算は一応は出来るんです。だから、計算上はあるはずだろうと思われるんです。
森田先生:ところで、いったんブラックホールが出来たらずっと存在し続けるんですか?
福永先生:そのまま、どんどん吸い込んで、ブラックホール自体が膨らんでいきます。
森田先生:じゃあ、何十年、何百年、何千年、何億年経ったら、宇宙全部がブラックホールになってしまうんですか?
福永先生:宇宙の方がはるかに大きいので、宇宙全部が吸い込まれてしまうブラックホールはないですね。
森田先生:でも、ブラックホールはどんどん大きくなっているわけですよね?
福永先生:そうです。ブラックホールは大きくなればなるほど、吸う力も強くなって強力になります。
おねえさん:やはり、たくさんのものがどんどん吸い込まれていくと、出るところが…。
福永先生:そうですね。どうしても、吸い込まれたものはどこへ行っちゃうんだろうとなりますよね。でも、計算上では存在するけど、見つかっていないので、無いというのが現在の答えですね。だから、ホワイトホールは無いですね。

東急まちだスターホール解説員 福永則子先生/お天気キャスター 森田正光 先生

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